マザーボードを搭載してみる

次にマザーボードをマウントしてみよう。ミニタワーサイズながらATXサイズのマザーボードが搭載できる「RM1」。せっかくのトピックだけに、ここは迷わずATXマザーボードを用意。装着感をチェックしてみることにした。
　ATXサイズのマザーボードを搭載する場合、基板の一部と干渉してしまう「Left ODD Bracket」を取り外す必要がある。光学ドライブの片側を下支えする「Left ODD Bracket」は、右側面に2本のネジで固定。簡単に取り外しができるようになっている。つまり、ATXマザーボードと、5.25インチオープンベイ（光学ドライブ）はトレードオフの関係にあるというワケだ。

	「Left ODD Bracket」は、2本のネジで左側面に固定。これを取り外せば、ATXマザーボードが搭載できるスペースが確保できる。なお5.25インチドライブは搭載不可だが、「ODD Bracket」に固定する2台の2.5インチSSDは搭載可能

余談ながら、近頃のPCケースは凝った仕掛けにより、単にスペック表を見ただけでは正確な情報が得られない場合がある。詳細を確認しないまま構成パーツを揃えてしまい、いざ組み込み時に装着できないといったケースもあるだろう。特にストレージ最大搭載数など、メーカーにより表記や解釈が異なる場合もある。怪しげな時はインターネットで情報を収集したり、マニュアルをダウンロードするなど、事前調査を怠らないようにしよう。

ATXマザーボードを倒立スタイルでマウント。トップ面はほぼ隙間がなく、ボトム面は3.5インチHDDおよび2.5インチSSDを搭載する分、マージンが確保されている。なお組み込みの妨げになる「ODD Bracket」は事前に取り外しておこう

装着テストで使用したGIGABYTE「GA-Z87-D3HP」の基板サイズは、ATX標準の305×224mm。左側面とフロント面までは約70mm程度の空きスペースができる

グラフィックスカードを搭載してみる

グラフィックスカードの有効スペースは、公称290mmとされる「RM1」。ミニタワーサイズのATX対応PCケースとしては、十分な空間が確保されている。やや苦手とする冷却を考えなければ、物理的にマルチグラフィックス構成も十分に構築できる。（ただし「ODD Bracket」固定となる2台の2.5インチSSDは搭載不可）
　グラフィックスカードの固定は一般的なネジ留めを採用。6段ある拡張スロット金具は、1本のネジで固定された「PCI Cover Plate」と呼ばれるカバープレートで覆われている。

拡張カード（グラフィックスカード）を固定するには、拡張スロット金具を覆う「PCI Cover Plate」を外す必要がある。ネジだけでなくこのカバープレートがアシストする事で、拡張スロット金具はより一層確実に固定できる
搭載サンプルのグラフィックスカードは奥行き270mm。公称有効スペース290mmだけあって、実測でも約20mm強の空きスペースが確保できている
拡張スロット金具はメッシュ仕様。エアフロー設計を考慮すれば、リファレンスモデルに多く見られる外排気タイプのVGAクーラーが有利だろう