エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.439
2015.09.11 更新
文:GDM編集部 池西 樹
それでは早速、各種ベンチマークソフトにて「Trion 100」シリーズの480GBモデル「TRN100-25SAT3-480G」の性能をチェックしていくことにしよう。ベンチマークソフトには「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」「CrystalDiskMark 5.0.2」「HD Tune Pro 5.50」「ATTO Disk Benchmark 3.05」の4種類を用意。これまで通りドライバ、ベンチマークソフトのみをインストールしたシステム用SSDから起動し、テストドライブにはデータを書き込まないクリーンな状態で計測を行っている。なおテスト環境の詳細については以下の表を参照のこと。
まずは「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088」を使い、「Trion 100」の基本性能と圧縮率による影響について確認していこう。
AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088:総合ベンチマーク | |
AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088:Compression-Benchmark |
総合ベンチマークのシーケンシャルアクセスは読込・書込とも500MB/secオーバーで、SATA3.0(6Gbps)SSDでは優秀なスコア。ランダムアクセスは4K-64Thrd書込がやや低調ながら、それ以外のスコアは順当。総合スコアも1,000ポイントを超えており、ハイエンドモデルに匹敵する性能を備えている。また「Compression-Benchmark」は、読込約520MB/sec、書込約495MB/secでほぼフラットなグラフを示しており、シーケンシャルアクセスについては圧縮率の影響はないようだ。
続いて、ランダムアクセスへの圧縮率の影響について、「CrystalDiskMark 5.0.2」を使い確認しておこう。データサイズは1GiBに固定。データ形式は圧縮率の低い「デフォルト (ランダム)」と圧縮率の高い「All 0×00 (0Fill)」を選択、計測を行っている。
【デフォルト (ランダム)】 | 【All 0×00 (0Fill)】 |
シーケンシャルアクセスはもちろん、ランダムアクセスにも有意な差は見られず、「Trion 100」シリーズに搭載される東芝製コントローラは、圧縮率に関係なく一定のパフォーマンスを発揮することが確認できた。このことから、以後のベンチマークは、テストデータ「デフォルト(ランダム)」のみに絞って行うことにした。
次に「CrystalDiskMark 5.0.2」を使い、データサイズによるパフォーマンスの違いとランダムアクセスの最高性能を中心に確認していこう。データサイズは50MiB~32GiBまで、用意されている9つすべてのプリセットで測定を行っている。
【50MiB】 | 【100MiB】 |
【500MiB】 | 【1GiB】 |
【2GiB】 | 【4GiB】 |
【8GiB】 | 【16GiB】 |
【32GiB】 | |
4Kランダムアクセススコアの最大値(IOPS) | |
4K QD32ランダムアクセススコアの最大値(IOPS) |
シーケンシャル読込は公称スペックを上回る最高563MB/secを計測。データサイズによる性能差も小さく安定した転送が行えていることがわかる。一方、書込は2GiB以降データサイズが大きくなるにつれやや性能が低下。とは言え、4GiBを超えるサイズのデータを頻繁に移動する機会はそれほど多くないことを考えれば、実運用における影響は軽微だ。
またランダムアクセスに目を向けると、最高値は4Kが読込34MB/sec、書込130MB/sec、4K QD32は読込355MB/sec、書込365MB/sec。IOPSに換算すると4K QD32はそれぞれ約86,800 IOPSと約89,200 IOPSで、書込については公称スペックの54,000 IOPSをはるかに超える圧巻のパフォーマンスを示している。