エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.450
2015.10.30 更新
文:GDM編集部 池西 樹
チップセットにIntel Z170を採用する「GA-Z170N-WIFI」は、Mini-ITXモデルながらオーバークロックに対応。さらに「UEFI DualBIOS」には、簡易オーバークロック用のプリセットも用意され、手軽にパフォーマンスを引き上げることができる。そこで、最後にプリセットによるオーバークロックに挑戦していこう。
「UEFI DualBIOS」の「CPU Upgrade」プロファイルを使えば、比較的簡単にパフォーマンスを引き上げることができる | |
4.60GHz駆動時の「CPU-Z 1.74.0」の結果。アイドル時は定格と同じくコアクロック・コア電圧とも大幅に低下する |
今回はいきなり最も高クロックな4.60GHzのプリセットを選択してみたが、OSの起動、ベンチマークとも問題なく動作。テスト中に不安定な挙動を見せることもなく、CPUの冷却さえシッカリとしてやれば常用することができるだろう。
プリセットによる簡易オーバークロック動作を確認したところで、パフォーマンスへの影響を「CINEBENCH R15」にて検証していこう。
CINEBENCH R15(cb) |
TurboBoostを備えるCore i7-6700Kでは、シングルコアテストの場合、定格でも4.20GHzで動作するため、4.60GHzとの違いは約9%とやや低め。一方、4.00GHzで頭打ちとなるマルチコアテストではその差が約14%と広がり、効果が大きくなる。最近ではOS自体もマルチスレッド処理が当たり前になっていることから、パフォーマンスを重視するなら積極的にオーバークロックを狙ってみて欲しい。
続いてオーバークロックによる消費電力への影響について確認しておこう。計測にあたっては「CINEBENCH R15」実行時における最も高い数値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最低値をアイドル時に設定している。
消費電力(W) |
動作クロック・コア電圧とも同等レベルまで引き下げられるアイドル時は変化なし。また高負荷時は約20W消費電力が増加。ミドルタワーやミニタワーであれば、特に問題になることはないだろうが、Mini-ITX専用のコンパクトケースでオーバークロックを検討しているなら、電源容量や冷却について確認しておいたほうがいいだろう。
170×170mmという限られた基板サイズに豊富な機能を詰め込んだGIGABYTE「GA-Z170N-WIFI」。Skylakeプラットフォームのウリの1つでもある最大32GbpsのM.2スロットをはじめとした最新インターフェイスにも対応しており、拡張スロットやメモリスロットを除けばATX / MicroATXフォームファクタのハイエンドモデルと比較しても、何ら見劣りしないPCを構築することができる。
「GA-Z170N-WIFI」の高い拡張性を生かせば、あらゆる用途に使える極小PCを構築できる |
さらに高音質なオーディオ回路やLEDライティング「Ambient LED」など、イマドキのマザーボードに求められる機能も網羅。それでいてクラス最廉価帯の価格を実現した「GA-Z170N-WIFI」は、SkylakeでコンパクトかつハイパフォーマンスなPCを構築したいユーザーにとってベストパートナーとなる1枚だ。