エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.452
2015.11.18 更新
文:GDM編集部 池西 樹
Skylakeプラットフォームの最大の魅力でもあるPCI-Express3.0(x4)接続のM.2スロット。現在主流のSATA3.0(6Gbps)SSDを遥かに上回るストレージ環境を手軽に構築できる |
PCI-Express3.0(x4)接続のM.2スロットを備える「GA-H170-D3HP」では、32Gbpsという広大な帯域幅を生かした高速なストレージ環境も魅力の1つ。そこで今回はNVMe対応のM.2 SSD、Samsung「SM951-NVMe」256GBモデル「MZVPV256HDGL-00000」を接続して、そのパフォーマンスをチェックしておこう。なおベンチマークソフトには「CrystalDiskMark 5.0.2」を使用し、データ形式は圧縮率の低い「デフォルト (ランダム)」にて測定を行った。
【50MiB】 | 【1GiB】 |
【8GiB】ン | 【8GiB】 |
ランダムアクセスは読込が最高約160,000 IOPS、書込が最高約100,000 IOPSを計測。読込は公称値におよばないもののSATA3.0(6Gbps)SSDのハイエンドモデルに比べると1.5倍以上良好なスコア。さらにシーケンシャルアクセスは書込が最高1,298MB/sec、読込では最高2,262MB/secを計測するなどその性能差は歴然。特にストレージ性能は体感性能に直結することから、快適さを追求するならNVMe対応のM.2 SSDはぜひ導入したいアイテムだ。
動作検証のラストはSkylakeの“無印”と“K”モデルの性能および消費電力の違いについて確認しておこう。ベンチマークには「CINEBENCH R15」を使い、“K”モデルのスコアは以前詳細検証をした「GA-Z170X-UD5」(Intel Core i7-6700K)の数値を採用している。マザーボードの実装機能なども異なるため、純粋な比較にはならないがおおよその目安にはなるだろう。
CINEBENCH R15(cb) | |
消費電力(W) |
「CINEBENCH R15」のマルチコアは「Hyper-threading」が効果的に働くこともあり、Core i5-6500がCore i7-6700Kの約6割とやや厳しいスコア。一方、シングルコアではその差が約2割まで縮まっており、動画エンコードやレンダリング、重量級のゲームなどマルチスレッドに最適化された処理以外ではあまりその違いを感じることはないだろう。
また消費電力を確認するとアイドル時は省電力機構が働くためほとんど違いなし。しかし高負荷時はCore i5-6500の71.4Wに対して、Core i7-6700Kは104.3WとTDP以上の差がついた。いずれも一般的な構成であれば電源ユニットや冷却に影響のあるレベルではないが、消費電力を抑えつつ性能にもこだわりたいなら、“無印”のSkylakeは魅力的な存在だ。
冒頭でも触れた通り、Intel Z170モデルに比べ、機能が制限されることが多いIntel H170マザーボード。実際オーバークロックやマルチグラフィックス環境を構築しないにも関わらず、実装機能の違いによりZ170モデルを検討しているという読者も少なくないだろう。
しかし「GA-H170-D3HP」では、Intel製USB3.1ポートや、PCI-Express3.0(x4)接続のM.2スロットをはじめとした最新インターフェイスを搭載。チップセットの制限を除けば、ハイエンドモデルとの違いを意識させられることはほとんどない。
インターフェイスや搭載機能はハイエンドモデルとほぼ同等。オーバークロックをしないなら価格の安い「GA-H170-D3HP」がオススメだ |
さらに「Ultra Durable」準拠の高品質設計や、独立回路による高音質オーディオ、安定性に定評のあるIntel製ギガビットLANなど、基本機能にも抜かりなし。定格での運用を考えているなら、コストパフォーマンスに優れる「GA-H170-D3HP」を選択し、その差額でCPUやグラフィックスカード、ストレージ周りを強化したほうが、快適なPC環境を構築できるはずだ。