「GeForce GTX 950 StormX Dual」分解

「GeForce GTX 950 StormX Dual」の基本を押さえたあとは、基板からVGAクーラー「StormX」を取り外し、細部を確認していこう。ミドルレンジだけあって、構造はシンプル。冷却ファンが固定されているカバー部とGPUヒートシンク部は、それぞれ4本のネジを外すだけで分解ができる。なお分解を含む改造行為は一切のメーカー保証が受けられなくなる点はご承知の通りだ。

「GeForce GTX 950 StormX Dual」搭載の「StormX」クーラーは、ファンカバーとヒートシンクは個別に基板と固定されていた
裏面にある中央部のネジ4本を外すとファンカバーが外れる。なおヒートシンク固定ネジには、封印シールが貼られていた
「GeForce GTX 950 StormX Dual」のファンカバーとアルミニウム製ヒートシンク	TDPが90Wの「GeForce GTX 950」。ヒートシンクはいたってシンプルな構造
ヒートシンクはGPUのみに接触。メモリや電源回路部はヒートシンクフィンの間を通った風で、冷却する仕組み	ファンカバーの裏面。2基の80mmファンが固定されている
2基のファンの電源はひとつにまとめられてメイン基板に接続	ファンは80×80×15mmのPOWER LOGIC「PLA08015S12HH」を2基搭載していた

NVIDIAリファレンス準拠の基板を採用

続いては「StormX」クーラーを取り外した状態の基板を見ていこう。基板レイアウトはNVIDIAリファレンス準拠と思われ、電源回路は3フェーズ。ハイエンドグラフィックスカードと比べると、どうしてもシンプルになるが、この辺は価格とトレードオフなのでやむを得ない。無闇にコストをかけて「GeForce GTX 960」と同価格帯になってしまっては意味がないので、Palit「GeForce GTX 950 StormX Dual」の方向性は、間違っていないといえるだろう。

クーラーを外した「GeForce GTX 950 StormX Dual」。基板はNVIDIAリファレンスと思われる
「GM206-250-A1」と刻印された「GeForce GTX 950」のコア	GPUコア周辺には1枚あたり512MBのメモリチップを4枚実装
今回借り受けた製品のメモリチップはSamsung製の4Gbit GDDR5「K4G41325FC-HC28」。「GeForce GTX 980」などにも採用例のある0.28ns / 7,000Mbps仕様のチップなので、手動でクロックアップするのもあり	電源回路は3フェーズで、インターフェース側に実装されていた
ファン用の4pin電源コネクタ	SLIコネクタ。エントリーよりのミドルレンジGPUのため、性能向上率は微妙だが、将来的に2Way-SLIでパフォーマンスアップを図ることも可能