エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.477
2016.03.05 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
最終セッションでは構成パーツを用意し、実際に「400Q」でPCを組み込んでみよう。静音志向である事、さらに高エアフローPCにも姿を変える事など、すでに製品の概要は掴めている。しかし組み込みを行う事で分かるポイントや周辺空きスペースなど、作業を進めるうちに明らかになる事もあるはずだ。ここからは「400Q」をポイント別により深く解説していく。
まずはマザーボードを搭載してみよう。搭載テストにはGIGABYTE「GA-Z170X-UD5」(Intel Z170 Express)を用意した。以前詳細検証をお届けしたSkylake世代のマザーボードだ。
作業で問題になる事はなく、搭載時にどこかへ干渉を起こす事もない。特に右側面(フロントパネル側)の空きスペースは広く、通常あるはずのシャドウベイを排除した「Direct Airflow Path」設計が功を奏している。
基板サイズは305×244mmのATX規格準拠。マウント後の上部および右側には空きスペースが確保できている事が分かる | |
トップパネルから基板上部までの空きスペースは実測で約30mmだった | 右側面方向に搭載される25mm厚の120mm口径ファンまでの距離は、実測約110mm。スルーホールも完全に露出されている |
マザーボードを固定したところで、CPUクーラーの有効スペースをチェックしてみよう。「400Q」に搭載できるCPUクーラーの最大サイズは公称170mm。疑い深く実際にL字型の指矩で計測してみると、額面通りの数値が確認できた。これだけのクリアランスが確保できていれば、140mm口径ファンを採用する大型サイドフロー型CPUクーラーも搭載できるだろう。
大型サイドフロー型CPUクーラーが搭載できる、高さ170mmの有効スペース。空冷派にも納得のクリアランスが確保できている |
次にグラフィックスカードを搭載してみよう。通常あるはずのシャドウベイを下段およびマザーボードトレイ背面に移動させる事で、最大370mmまでの拡張カードスペースを確保。エアフローレイアウトの最適化だけでなく、ハイエンド志向のグラフィックスカードにとっても、「400Q」の内部設計は居心地がいい。
搭載テストにはGIGABYTE「GV-N970G1 GAMING-4GD」を用意。奥行き299mmの2スロット占有モデルを、マルチグラフィックス構成を想定し、2枚挿しを試みた。
3連ファン構成の「WINDFORCE 3X」を備えた2スロット占有モデルを2枚挿し。有効スペース370mmに対し、カード長299mmとあってなんら問題なく搭載できている | |
延長線上に25mm厚冷却ファンがあった場合でも、約55mm程度の空きスペースを確保。フロントパネル裏に冷却ファンをフルに増設しても問題はない |