エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.484
2016.04.15 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
「Define Nano S」の外装周りをチェックしたあとは、内部の構造について詳しく解説していこう。まず左サイドパネルを開いた状態で中を覗くと、拍子抜けするほどアッサリとした構造である事が分かる。Mini-ITX対応のミニタワーながら、MicroATX並のボディサイズが特徴だが、その分何かを詰め込むのではなく、空間がゆったり確保されている。
外装同様にマットブラック塗装。ドライブベイのたぐいは見当たらず、内部は実にすっきりとしている |
内部構造の手始めに「Define Nano S」のドライブベイレイアウトからチェックを開始しよう。まず、通気孔仕様のボトム面には、Fractal Designロゴがデザインされたトレイがある。これは2.5 / 3.5インチ共用のシャドウベイだ。2.5インチSSDまたは3.5インチは底面からのネジ留め式で、いずれか1台が搭載できる。また、トレイは裏側から4本のネジで固定され、前後方向に約75mmスライドが可能。さらにトレイ自体をマザーボードの右横部分に移動可能で、縦置きスタイルにも対応する。
右側面、フロントパネル寄りの上部エリアにも、2.5 / 3.5インチ共用シャドウベイがある。専用トレイはハンドスクリュー1本で固定され、3.5インチHDD用または2.5インチSSD用のネジ穴を用意。いずれか1台が搭載可能だ。ちなみにマザーボードを搭載する面と段差を設ける事で、厚さ約2.5mmの3.5インチHDDも、サイドパネルに干渉せず、マウントができるように設計されている。
マザーボードトレイ裏面も有効活用。3.5インチHDDまたは2.5インチSSDは、コネクタを下方向に搭載する事になる | |
専用トレイはハンドスクリュー1本で固定。3.5インチHDDのみ、防振用ゴムが4箇所装着済み。2.5インチSSD共に、底面4つのネジ穴を使って固定する |
ストレージ搭載スペースの最後は右側面、CPUソケットの真裏にあたる2.5インチ専用シャドウベイだ。CPUクーラーメンテナンスホールを塞ぐように固定されたトレイには、最大2台の2.5インチSSDを並べてマウントできるようになっている。こちらもマザーボードトレイ背面を有効に活用した、設計の妙と言える部分だ。
2台のSSDが並ぶ様子は、システム用にRAID構成にしたり、比較的安価なTLC NAND採用の大容量SSDをデータ用に搭載する等、あれこれ使い道が想像できる | |
専用トレイはハンドスクリュー1本で固定。着脱を容易にする事で、決してCPUクーラーメンテナンスホールとしての役割を犠牲にしない |