エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.484
2016.04.15 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
ボトムレイアウトの電源ユニットは、検証用にFractal Design「Edison M 750W」(型番:FD-PSU-ED1B-750W)を用意した。外形寸法はW150×D160×H86mmのモジュラーケーブル仕様だ。有効スペースは160mmまでとされているため、「Edison M 750W」は搭載可能な最大奥行きモデルということになる。
実際に搭載させてみると、フロント部にマウントされる標準搭載ファンまでの距離は十分で、まだ余裕がある。ただし設置面(ボトム)には2.5 / 3.5インチ兼用のシャドウベイスペースがあるため、公称値以上の電源ユニットをチョイスする場合はリスクを伴うことになる。
奥行き160mmの「Edison M 750W」を搭載すると、まだ空きスペースが確認できる。シャドウベイの存在を考慮すれば、公称値以内のモデルをチョイスすべきだろう |
各パーツを個別にチョイスし、将来的なアップグレードや、流行の「魅せるPC」も構築できるDIY水冷。「Define Nano S」では、ポンプを設置する台座と、リザーバーを設置するスペースが予め用意されている。
ここでは実際にチョイスするケースが増えるであろう、メンテナンスフリーのオールインワン水冷ユニットを搭載してみたい。「Define Nano S」は、フロント部に最大280mmサイズまで、トップ部に最大240mmサイズまで、リア部に120mmサイズのラジエターが各々搭載できる。そこで本稿ではフロントとトップ部それぞれにラジエターを搭載し、解説しよう。
搭載テストに用意したのは、以前詳細検証を行った240mmサイズラジエターを備えるFractal Design「Kelvin S24」だ。ちなみにポンプ一体型ウォーターヘッドはW69×D69×H40mmの小型スリムタイプ。ミドルタワーだけでなく、大型CPUクーラーが搭載できないサイズのPCケースでは、特に有効な選択肢だ。
搭載テストに用意したのは、以前詳細検証をお届けしたFractal Design「Kelvin S24」。120mm口径ファン2基を並べた240mmサイズラジエターを採用 |
まずは最もオーソドックスに、トップパネル部へ240mmサイズラジエターを搭載してみる。前後にポジションが変更できるスリットタイプのネジ穴は、”マザーボードから最も遠い位置”にオフセット。8本のネジで固定すると、”サイドパネルに最も近い位置”に固定できる。
ウォーターチューブの出入り口は、前・後方向共に問題はない。ただし25mm厚120mm口径ファンと、ポンプ一体型ウォーターヘッドがほぼ接触する状態になる。Mini-ITX対応PCケースの中では広い内部容積が特徴だが、ミドルタワーPCケースに比べ幅はスリム設計。思わぬ所でミニタワーらしさを感じる事になった。
240mmサイズラジエターは、マザーボードから離れた位置にオフセットされた、スリットタイプのネジ穴に固定。前後方向に最大55mm、ポジションが変更できる | |
PCケース幅が203mmしかないため、ポンプ一体型ウォーターヘッドと25mm厚冷却ファンが干渉ギリギリの位置関係。恐らくは大丈夫だが、ちょっと気になる点である事は否めない |