エルミタ的一点突破 Vol.40
2016.04.28 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕 / 池西 樹
仕様上、歴代2モデルと大きく異なっているのが、ヒートパイプだ。これまでφ6mmを6本で構成していたが、「KABUTO 3」ではφ8mmヒートパイプを3本、φ6mmヒートパイプを2本使用。合計5本の異なる径による「ハイブリッドヒートパイプ」で、受熱ベースから放熱フィンへ熱が拡散するサイクルが確立されている。
異なる径のヒートパイプを組み合わせた「ハイブリッドヒートパイプ」を採用 | |
放熱フィンに貫通する部分もしっかり密着。末端には三角のキャップが取り付けられている | |
銅製ヒートパイプには酸化防止用にニッケルメッキ処理済み | |
ヒートパイプは両端にφ6mm、その間に3本のφ8mmヒートパイプがレイアウトされている |
「高密度受熱ベース」は、大型だった初代から2代目で小型化、3代目でさらに小型化されたヒートシンクを搭載。素材には、熱伝導率の高い銅プレートが採用されている。また計5本のヒートパイプは、パイプ径に合わせて彫り込まれた受熱ベース部に隙間なく密着。熱伝導のロスを軽減させる事で、CPUクーラーの冷却性能向上に重要な役割を果たしている。なおベース部のサイズは38×42mm、厚さは14mm(厚さ19mm※ヒートシンク含む)だった。
CPUからの熱を確実に吸い上げる、密着性の高い鏡面仕上げのベースプレート。酸化防止用にニッケルメッキ処理が施されている |
冷却ファンは120mm口径で新設計とされる「隼120」PWMモデルを標準で搭載。「小軸&大型ブレード」が特徴で、ブレード表面にはスリットを設け、空気抵抗の低減が期待できる。
独自チューンによるスペックは、回転数が300(-200~+300)~1,400rpm±10%、騒音値が19~26.1dBA、風量が5.13~66.72CFM、静圧が0.1~11.8Pa、0.01~1.10mmH2Oとされ、ヒートシンクには「固定力を強化した」という、新型ワイヤークリップでマウントされている。
標準で搭載される「小軸&大型ブレード」採用の「隼120」 | |
9枚羽仕様で、ブレード表面にはスリットが設けられている | 新型のワイヤークリップは固定力を強化。ヒートシンクにガッチリと掛かる印象 |