エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.504
2016.08.05 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ベンチマークのラストは消費電力を確認しておこう。こちらも測定は「Fire Strike Ultra Stress Test」実行時の最大値を高負荷時、10分間何もせず放置した際の最低値をアイドル時に設定。“Wattup Pro”を使用して消費電力を計測している。
消費電力計測(W) |
CPUにBroadwell-Eを使用する最高峰のシステムながら、シングル構成ではアイドル時62.6W、高負荷時でも300Wまでしか上がらず、600W前後の電源ユニットで賄える計算だ。またSLI構成の消費電力も500W台前半で収まっており、800Wから1,000W程度の電源ユニットを用意しておけば心配ないだろう。これまでなら、2-Wayで600W超えが当たり前だったSLI環境だが、グラフィックスカードの省電力化により、かなり扱いやすくなってきた印象だ。
今回は「ZOTAC GeForce GTX 1070 AMP Extreme」によるSLI構成を中心に検証を進めてきた。高解像度テストでは、シングル構成から約8割性能が向上。「バトルフィールド4」や「ファイナルファンタジーXIV」では、4K解像度の最高画質でも快適なゲームができるようになるなど、その効果は絶大だ。また注目の「SLI HBブリッジ」については、テストによって効果に差があり必須とまでは言えないが、Pascalの能力を最大限に引き出したいならやはり用意したほうがいいだろう。
SLI構成時でも十分な冷却性能を発揮する「IceStorm」クーラーが魅力。シングル構成時には高負荷時でも極静音で動作する |
そして、SLIという過酷な環境での安定動作を支える高性能クーラー「IceStorm」も忘れてはいけない存在だ。かなりアグレッシブなチューニングが施されるZOTAC最上位「AMP Extreme」シリーズということで、検証前には発熱の問題を心配していたが、まったくの杞憂に終わった。もちろん、シングル構成時にはありあまる冷却性能を活かし極静音で動作するため、静音PCのアップグレードとしても有望な選択肢となるだろう。
上位モデルGeForce GTX 1080が10万円前後で高止まりしている中、それならば「ZOTAC GeForce GTX 1070 AMP Extreme」を2枚購入し、ウルトラハイエンドPCに挑戦してみてはいかがだろうか。そのパフォーマンスに必ず満足することだろう。