エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.507
2016.08.15 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
GIGABYTE「GeForce GTX 1060 G1 Gaming 6G」(型番:GV-N1060G1 GAMING-6GD) 実勢売価税込36,000円前後(2016年8月現在) 製品情報(GIGABYTE) |
まず本題に入る前に、Pascalアーキテクチャを採用する「GeForce GTX 1060」について軽くおさらいしておこう。GeForce GTX 1080 / 1070に続くPascal世代第3弾として登場したミドルレンジGPUで、コアは「GP104」と同じ16nm FinFETプロセス技術を使用しつつ、より小規模な「GP106」を新たに採用。CUDAコアはGTX 1080の半分となる1,280基を内蔵し、Maxwell世代のミドルレンジGPU GTX 960からVR性能は最大3倍、ゲーム性能では最大2.2倍に高速化した。
Pascal世代のミドルレンジGPU「GeForce GTX 1060」。新コア「GP104」を採用し、Maxwell世代のハイエンドGPUであるGTX 980匹敵のパフォーマンスを看板に登場した |
また、1,700MHzを超える高クロック動作も魅力で、ベースクロックは1,506MHz、ブーストクロックは1,708MHzに達する。メモリ周りも前世代より強化されており、メモリクロック8,008MHz、メモリバス幅192bit、メモリ帯域192GB/secで、GDDR5 6GBのビデオメモリを実装。SLIには非対応となったが、パフォーマンスで前世代のハイエンドGPU GTX 980匹敵を謳う。それでいて消費電力はGTX 960同等の120Wに抑えられるなど、バランスの良さは絶妙だ。今から換装対象にと目論んでいるカジュアルゲーマーも多いことだろう。
アキバにおけるイベントでも登場した、「WINDFORCE 2X」クーラー搭載の「GTX 1060 G1 Gaming」。なおGIGABYTEでは、最近グラフィックス部門専用のSNSアカウントを開設。TwitterとFacebookにて、最新の情報を配信している |
上位モデルのGTX 1080 / 1070とは異なり、GTX 1060の「Founder’s Edition」は海外におけるNVIDIA直販限定のため、国内ではメーカー各社のオリジナルカードが解禁当初から登場。その中でも特に鉄板モデルとしての期待がかかるのが、歴代高い人気を誇る「WINDFORCE」シリーズの独自クーラーを搭載する「GeForce GTX 1060 G1 Gaming 6G」(以下「GTX 1060 G1 Gaming」)だ。
クーラーには、ヒートパイプダイレクトタッチのヒートシンクに90mmデュアルファンを組み合わせた「WINDFORCE 2X」を採用。2つのファンを互い違いに回転させる「Alternate Spining Fan」デザインやセミファンレス機能をはじめ、スマートな機能を数々搭載する。
瞳を意匠化した「G1 Gaming」シリーズ共通デザインのパッケージ。「WINDFORCE 2X」クーラーの特徴や選別チップの採用、イルミネーション機能の概要が記載されている |
動作クロックは出荷時からオーバークロック仕様に仕立てられ、専用ユーティリティによるOCモード時にはコアベースクロック1,620MHz(リファレンス1,506MHz)、ブーストクロック1,847MHz(同1,708MHz)で駆動。メモリクロックは8,008MHz、メモリバス幅192bitで、GDDR5 6GBのビデオメモリを搭載する。
なお、GPUには「GPU Gauntlet Sorting」により、選別された高耐性チップを採用。電源回路も独自規格「Ultra Durable VGA」に準拠する特別製で、リファレンス(3+1フェーズ)の約2倍となる6+1フェーズ回路が実装されている。補助電源コネクタも8pin×1仕様へと増強され、さらなるオーバークロック動作も期待できそうだ。
GIGABYTEは、GTX 1060搭載カードのラインナップとして奥行き169mmのショートモデル「GV-N1060IXOC-6GD」も準備中。市場想定売価は税抜34,000円前後で、8月中旬に発売される | こちらはヒートシンク面積の少ないショート版「WINDFORCE 2X」を採用する「GV-N1060WF2OC-6GD」。同じく市場想定売価は税抜34,000円前後で、8月中旬に発売予定 |