エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.515
2016.09.20 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
電源ユニットは、一般的なミドルタワーPCケース同様、ボトムレイアウトを採用。搭載ポジションは左側面下部で、「NOT A HANDLE」と赤文字でプリントされたABS樹脂製のカバーを外し、その奥のフレームにネジ固定する。ちなみにマウントした電源ユニット本体は、左側面下部のカバーに隠されるため、露出しない。煩雑なケーブル類を楽屋裏に留める考えだが、電源ユニットからすれば、アピールしたいロゴマーク等は露出されず、生涯脇役に徹することになる。
「NOT A HANDLE」と記されたカバーは、上側左右をプッシュすると着脱が可能。この化粧パネルは頻繁に開閉する部分ではないだけに、やや過剰な仕掛けという印象 |
マザーボードトレイ面が広いPCケースだけあって、ケーブルマネジメントの要となるスルーホールは複数用意されている。ケーブルを保護するグロメット付きのスルーホールは、マザーボード右側面に2列2段の計4つ。マザーボード上面にも2つ確認できる。また電源ユニットマウントスペース横にも、開口部が広いスルーホールがあった。
なお裏配線用のスペースは、リアパネルが湾曲デザインであるため、最大部のみの実測で約50mmといったところ。見えない部分だけに、無造作にケーブルを詰め込んでおくこともできる。
マザーボード周辺には、右側面および上面にグロメット付きスルーホールを用意 | |
マザーボードトレイ各所にケーブルクランプを備え、大まかにマネジメントできる |
電源ユニット上部には引き出し式のトレイが装備されている。実際に資料を読み返すまで気が付かなかったほどシブイ細工で、拡張スロット下部で僅かに張り出しているABS樹脂製の板(トレイ)をスライドさせると、電源ユニット全体覆い隠す。つまり雑然としたケーブル類を目に付かないようにする”ブランドシャッター”というワケだ。紹介には「PSU Tray Hides Cables」と記されているもので、細かい仕掛けが面白い。
設計者の意図とゆとり、さらに遊び心まで感じさせる「PSU Tray Hides Cables」。トレイは隣接するHDDケージ付近までスライドする |
例によって、「DG-87」に同梱される付属品一式を点検しておこう。組み込みに必要なネジ類はジッパー袋に小分け梱包され、合計4袋が”大袋”に詰め込まれていた。つまりネジは4種類しか使用しない。うち1つはマザーボードの台座となるいわゆる「Stand Off
」(Screw,HEX Bolts #6-32*6.5L)で、他3つも至って分かりやすい。モデル特有のネジは使用されておらず、万一紛失しても大抵の自作派なら代替えを持ち合わせているに違いない。一見複雑な内部構造の「DG-87」だが、付属品のシンプルさに好感を持てる。
PH Screw #6-32*4.8L(45pcs) | PW Screw M3*0.5 L5(24pcs) |
Screw,HEX Bolts #6-32*6.5L(2pcs) | Flat Screw M3*5 L4(20pcs) |
マニュアル |