エルミタ的「編集部で使ってみた」
2016.10.17 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
「Quick Charge 3.0」(QC3.0)とは、Qualcomm, Inc(本社:アメリカ)が2015年9月に発表した最新の急速充電技術だ。従来技術であるQuick Charge 2.0に比べて充電効率が38%向上したほか、充電速度をQuick Charge 1.0世代と比べれば約2倍、非対応機種との比較では約4倍の高速充電を実現する。
そもそもQuick Chargeは、通常の5V給電とは異なり供給電圧を可変させ、対応機器側で降圧することで高速な充電を可能にする技術。Quick Charge 2.0(Class B)では5V / 9V / 12V / 20Vの電圧に対応していたところ、Quick Charge 3.0では3.6V~20Vの間で200mV刻みの段階的な調整が可能になった。接続機器の充電状況に合わせ、より最適な環境で充電できるというワケだ。また、3.0世代からUSB Type-Cコネクタをサポートしている。
もっともQuick Charge 3.0は、まだ普及が端緒についたばかりとあって、対応機種の少なさがネック。Qualcommの公式サイトで公開されているリストでも全世界で20機種弱と少なく、国内向けに展開しているモデルでは「HTC 10 HTV32」や「ZenFone 3」、「HP Elite x3」、近く発売予定の「ZenFone 3 Deluxe」などわずかだ。ただし、いずれ国内発売がアナウンスされると思われるソニーの「Xperia XZ」をはじめ、対応機種は拡大している。今後発売される主力モデルにとって、Quick Charge 3.0対応がトピックの一つになることは間違いない。
「ZenFone 3」シリーズや「HTC 10」のほか、Xiaomiの「Mi MaX」など最新機種が対応するQC3.0。なお、「NuAns NEO」はメーカー公式ではQC2.0対応ながら、ここでは3.0対応機としてリストアップされている | |
もうすぐ日本での発売が開始される「ZenFone 3 Deluxe」や、ソニー最新フラッグシップ「Xperia XZ」もQC3.0に対応。今後もフラッグシップ級の主力モデルを中心に、対応機種の拡充が期待される |