エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.529
2016.12.05 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
今回編集部に届けられたのは、「PRIME」シリーズの750Wモデル「SSR-750TD」。80PLUS TITANIUM認証を取得した、フルモジュラーの高級電源だ |
まずは最初に、今回の主役であるSeasonic「PRIME」シリーズの素性からチェックしておこう。前述の通り80PLUS認証の最高位であるTITANIUMに準拠した高効率電源で、ケーブルすべてを着脱式としたフルモジュラー仕様の製品。そもそも具体的なパフォーマンス差を体感しにくいのが電源ユニットというパーツだが、「PRIME」シリーズにはSeasonicならではの注目機能が複数盛り込まれている。
特に面白いのが、内部モジュラー側の背面パネルとPCBを銅板によってダイレクト接続したケーブルレス設計だ。内部を走るケーブルが大幅に軽減されたことによる、極めて整理された内部構造が特長で、作動時の出力電力の品質が改善された。
そのほか、出力電圧の負荷レギュレーションにおける電圧変動幅をわずか0.5%以内に収めた「Micro Tolerance Load Regulation(MDR)」を採用。1次・2次回路ともに日本メーカー製の105℃アルミ電解コンデンサを実装するなど、厳選されたパーツで構成されている。
さすがハイエンドクラスの電源ユニットとあって、「PRIME」シリーズはパッケージもご立派。外形寸法は約W335×D135×H200mmだった |
また、冷却機構には高性能な135mm径の流体動圧軸受(FDB)ファンを搭載。一般的なボールベアリングファンに比べ動作音と発熱が抑えられている。さらにシステム負荷45%時で回転が停止する「Premium Hybrid Fan Control」による、イマドキなセミファンレス動作にも対応。もっともこの機能はスイッチで切り替え可能なため、ファンの完全停止を避けたいユーザーへの配慮も忘れていない。
なお、今回のレビューで取り上げるのは、「PRIME」シリーズの750Wモデル「SSR-750TD」。+12V出力はシングルレーン62AとマルチGPU構成でも安心なパワフル仕様で、ピーク出力は合計825Wに対応。各種保護機能を完備し、MTBFは150,000時間。メーカーサポートは、業界最長クラスの10年保証が提供される。
緩衝材に守られ、電源ユニット本体は巾着袋入りで収まっていた。モジュラーケーブルはまとめてボックスに収納。その他付属品として、マニュアルやタイラップ、固定用ネジ、ステッカーが同梱されている |