エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.529
2016.12.05 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
最後は、「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」を動作させ、ゲームプレイを想定したテストを行う。設定プリセットは、DirectX 11モードの「最高品質」を選択。さらにGTX 980の機能である「Dynamic Super Resolution(DSR)」を有効にした上で、3,840×2,160ドットの解像度で検証を行った。
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」による各電圧の変化 | |
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」による各電圧の最大/最小/平均値 |
これまでのテストを通して、ほとんどまったく同じといえる挙動を示してくれた「SSR-750TD」。ここでも+3.3Vでごくわずかに変動があったのみで、+5Vは変動ゼロ、+12Vもこれまでとまったく同じ変動幅で動作していた。電源ユニットの本分である安定性に関しては、文句一つない結果といえる。
おそらく今アキバのショップで「一番いい電源を頼む」とオーダーすれば、まずこの「PRIME」シリーズが出てくるハズだ。電源ユニットの“キング”としてコアユーザーの支持も厚いSeasonicから、満を持して投入された最高位の80PLUS TITANIUM認証モデル。高負荷でもまったく揺るがない安定性はお馴染みだが、さらに性能を向上させた新機軸の内部設計に加え、フルモジュラーやセミファンレスといった要素ももれなくカバー。およそ理想の電源ユニットが完成した。
もちろん最小容量でも3万円超とプレミアムな価格がネックとなり、間違いなく万人向けの製品ではない。ただし“本当にいい電源”を求めるコアユーザーにとっては、それも些末な問題なのかもしれない。
信頼のSeasonicから登場した、最高の電源「PRIME」シリーズここにあり。プレミアムな価格は信頼性の証、最高の電源を長く使うなら決して高すぎる出費ではない |
唯一リクエストがあるとすれば、容量ラインナップの拡充だろうか。イベントでの登場時には複数のラインナップ発売が匂わされていたものの、現状は650~850Wの3モデルのみ。特に3-Way SLIクラスのマルチGPUマシンで必要とされる1000Wオーバーのモデルに関しては、リリースを待っている層がきっといるハズだ。もはやコストは度外視。最高のクオリティをもつ電源シリーズから、さらなる大容量モデルが登場することに期待したい。