エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.530
2016.12.09 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
2面にわたり強化ガラスが採用されているとあって、実用と見栄えから水冷構成を選択する人は多いだろう。そこでここからはラジエターの搭載テストを行ってみたい。
フロントパネルには、LEDイルミネーションギミックに特化した「SP120 RGB」が3基標準で装備されている。これを外しては「460X RGB」を選択した意味がない。そこで標準装備品を有効活用するなら、360mmサイズラジエターの導入がいいだろう。
フロントパネル裏には、360 / 280 / 240 / 120mmサイズのラジエターが搭載可能。なお画像では分かりにくいが、既に360mmサイズラジエターがマウントされている |
作業を行う前にすべきことがひとつ。それは、ボトム部に固定されているHDDケージの移動だ。3.5インチHDDが2台搭載できるHDDケージは、右サイドパネル側のマザーボードトレイ背面に、2本のハンドスクリューで固定されている。このHDDケージはポジションの変更が可能で、実測で約20mm強ほどリア方向にセットバックできるようネジ穴が設けられているのだ。ラジエターをフロント部に搭載する場合は、必ずこの作業が必要になってくる。
ボトム設置のHDDケージは、リア方向に移動が可能。ただし電源ユニットの有効スペースが実測で235mmから210mmに削られてしまう。同一フロアを分け合う関係だけに、影響がないように予め想定しておく | |
3.5インチHDDが不要なら、思い切ってHDDケージを取り外してしまうという手もある。あまり現実的ではないものの、最終手段として頭に入れておこう |
なお搭載できるラジエターのサイズは、公称値で長さ最大395mmまで。厚さについては言及がないものの、HDDケージを移動しても、25mm厚ファンとの組み合わせでは、検証テストで用いた厚さ35.5mmが目一杯。ギリギリ干渉せず、HDDケージと共存できる事が分かった。
次にトップパネル部にラジエターを搭載してみよう。フロントパネル裏面と違い、シンプルなトップパネル部には、120mmまたは140mm口径ファンが2基増設できるネジ穴(スリットタイプ)がある。数字上、最大280mmサイズのラジエターが搭載できそうだが、実際には240mmサイズまでのサポートに留められている。設計上、140mm口径ファン2基のネジ穴はあるものの、マザーボードとの距離が近く、25mm厚冷却ファンとラジエターを合計した60mmを超えるスペースはない。ここはおとなしく、120mm口径ファン2基を使う240mmサイズラジエターをマウントしてみよう。
ストレージ搭載スペースは計2箇所。まず最大収納力2台のHDDケージに、3.5インチHDDをマウントしてみる。専用トレイはABS樹脂製で、予め装備された両サイドのピンを、HDD側面のネジ穴にセット。柔軟な素材の特性を生かし、工具を使わず装着ができる。あとはケージにトレイを戻せば作業は完了だ。
ツールフリー機構を備えた、3.5インチHDDケージ。マニュアルを見るまでもなく、簡単に搭載できる。なおコネクタは右サイドパネル側に向けて装着しよう |
次にマザーボードトレイ背面に、2.5インチSSDをマウントしてみよう。こちらもツールフリー機構を備え、上からSSDを挿入すると、搭載ポジションに達した時点で左上部のレバーがロック。これで固定は完了してしまう。なおコネクタは上部に向けて装着。マザーボードトレイにベタ置き状態になるため、SATAケーブル(データ / 電源共)のコネクタはストレートタイプを使用しなければならない。
ロック機構にはスプリングが使われている。レバーを解除すると、SSDが上部に跳ね上がる仕組み。インストール時もより分かりやすく”ロックされた感覚”を伝える役割を果たしている |