マウントスペース全てにストレージを搭載してみる

フロントパネル裏にシャドウベイは無く、ボトムカバーやマザーボードトレイ背面に搭載スペースが割り当てられた「VIEW 27」。その全ての箇所に、3.5インチHDDまたは2.5インチSSDを搭載し、搭載手順または気が付いた事などを解説する。

まずボトムカバー内部のHDDケージは、唯一の3.5インチHDD搭載スペースとあって、共用となる2.5インチSSDの出番は少ないだろう。ABS樹脂製の専用トレイ左右には、ネジ穴に合わせたピンが装着済み。3.5インチHDDはツールフリーで簡単にマウントできる。多くのPCケースが採用する手法だけに、マニュアルを見る必要はない。

3.5インチHDDのみツールフリーでマウント可能。なおコネクタは右サイドパネル側に固定する
2.5インチSSDをマウントする場合は、底面4つのネジ穴を利用。コネクタ方向は3.5インチと同様に右サイドパネル側にする必要がある

フロントパネル寄りマザーボードトレイ背面

フロントパネル裏手の「旧シャドウベイエリア」、その背面には3台の2.5インチSSDが搭載できる。固定は背面から4本のネジ「Screw M3x5mm」を使用。トレイにはベタ置き状態で、2.5インチSSDが縦に最大3台が並ぶ。

	コネクタを左向きにマウントするのは、すぐ横にあるスルーホールを活用するため。ベタ置きだけにSATAケーブルのコネクタはストレートタイプを使おう

CPUクーラーメンテナンスホール下

「Tt」ロゴがアクセントになったコの字のマウンタにも、2.5インチSSDを搭載してみよう。マウンタにはSSD底面より4本のネジで固定。コネクタ向きはできる限り、マザーボードのSATAコネクタに近い左向きにマウントする。

	コの字のマウンタは、1本のハンドスクリューでマザーボードトレイに固定されている。なおマウンタを取り外さずにSSDを横からスライド挿入する事もできた

視界良好。開放感が気持ちいい”のぞき魅せる”PCケース

このモデル最大のウリは、左サイドからトップまでカバーする、L字一体型アクリルウインドウで間違いない。内部構造は二の次と思わせる圧倒的なインパクトは、あまたあるミドルタワーPCケースの中から「VIEW 27」をチョイスする大きな理由になる。”たったこれだけの事”と思うかもしれないが、これまでにない仕掛けは想像以上に開放感があり、内部に詰め込まれた構成パーツもどこか生き生きとして見える。この感覚は、”魅せるPC”が進化した、いわば”のぞき魅せるPC”といったところか。

こうなれば、近頃のThermaltakeが注力するDIY水冷の導入がレコメンドだが、従来型空冷CPUクーラーでもLEDイルミネーションや、工作精度の高い精巧なヒートシンクをサイドとトップから楽しむ事ができる。

「パーソナルユースからビジネスユースまで」といった欲張りなアピールは一切なし。自作PCを大いに楽しもうというThermaltakeのメッセージが込められた秀作。カラーバリエーションが増えても面白いだろう。