エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.539
2017.01.26 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ここからはストレージ搭載スペースについて解説していく。近頃のPCケースは、従来の設計とは大きく様変わりし、ストレージ搭載用のスペースを必要以上に割かない傾向にある。HDDの大容量化と、いわゆる容量単価、さらにスペースを必要とせず、安価になったSSDの台頭が主な理由だろう。ミドルタワーPCケースとしては大型な部類の「570X RGB」だが、その広い内部容積の一部を、ストレージの搭載スペースに割り当てた。
まずフロントパネル寄りの右側面を見ると、縦列には3.5インチシャドウベイが用意されている。このスペースには最大2台の3.5インチHDD、または排他仕様の2.5インチSSDが搭載可能だ。ここが「570X RGB」では唯一の3.5インチシャドウベイとなり、HDDの最大収容数は2台という事になる。一昔前の自作市場なら、完全にアウトとジャッジされる収納力だ。
唯一の3.5インチシャドウベイ。ABS樹脂製のトレイは縦置きで、背面をスライドさせ、ハンドスクリュー1本で固定されている |
マザーボードトレイ背面、CPUクーラーメンテナンスホールの下には2.5インチ専用のシャドウベイを装備する。横に2台並べてマウントするレイアウトで、トレイは1本のハンドスクリューでマザーボードトレイに固定。2.5インチSSDは下方向からスライド挿入するだけの、ツールフリー機構とした。
ABS樹脂製の2.5インチ専用トレイ。フレキシブルなラッチが角部をロックするツールフリー機構で、簡単にSSDの着脱ができる |
拡張スロットは全7段。ATXミドルタワーPCケースとしては標準的な装備だ。スロット金具の固定はハンドスクリューが使われており、ヘッド部には+ドライバー用の溝も設けられている。狭い場所だけに、指では回しにくい場合、適切なトルクが掛けられる工具の利用がいいだろう。特に重量級グラフィックスカードはしっかりと固定しておきたい。
拡張スロット金具は通気孔が設けられ、内部にこもった熱排出の手助けをしてくれる |
電源ユニットは一般的なPCケース同様、ボトム設置スタイル。ボトムカバーの存在により、搭載時は右サイドパネル側からの出し入れになる。設置面を確認すると、冷却ファン用に通気孔が設けられ、電源ユニットボディを支えるラバーが装備されていた。なお搭載可能な電源ユニットのサイズは、奥行き225mmまでとされている。
ボトムカバーが固定されているため、電源ユニットは右側面の開口部からインストールする | |
冷却ファン用の通気孔には、スライド着脱式の防塵フィルターを装備。背面から着脱し、クリーニングができる |