エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.540
2017.01.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
最終セッションでは構成パーツを用意し、実際に組み込み作業を行う。マニュアルや製品資料からは分からないことや、作業にあたり注意すべき点、搭載したパーツの周辺クリアランスなど、より詳しく解説を行っていく。なお作業順については若干マニュアルとは異なる点がある。支障がない範囲であれば特に気にせず、自由に作業しても問題はない。
小型筐体ながら、拡張性の高さが特徴とされるPRIMO「P115A_BK」。内部設計の最適化による恩恵をじっくりとチェックしていこう |
まずは170mm四方のMini-ITXマザーボードを搭載してみよう。「P115A_BK」はMini-ITXフォームファクタに対応するミニPCケースだが、最大226×183mmサイズのマザーボードまで搭載できるとされている。このサイズは、基板がスリム化されたMicroATXに該当。スペック表に記載はないものの、Mini-ITX規格以上のスペースがある事はお伝えしておこう。
既に触れた通り、マザーボードは通常とは逆に設置する倒立レイアウトを採用。拡張スロットはCPUソケットの上手になる。ちなみに170mm四方の基板に対し開口部は広く、搭載作業を妨げるものはない。念のため2.5インチSSD用のブラケットは取り外したが、現時点その土台となるL字型ステイまで取り外す必要はなかった。
Mini-ITX規格の場合、ネジ穴は4箇所。台座となるスタンドオフは、予めマザーボードトレイに装着した状態で出荷される。あとは付属の「CARD READER & M/B SCREWS」で固定するだけ | |
Mini-ITX規格は170mm四方。しかしマザーボードトレイには空きスペースと未使用のスタンドオフ2本が搭載されている。これが最大226×183mmサイズ対応たる部分だ |
次にチェックするのは、CPUクーラーの有効スペースだ。CPUからサイドパネルまでの距離が、実質居住スペース。この数値はPCケース本体の横幅に大きく依存する。ちなみに「P115A_BK」の横幅は160mm。そして最大130mm(メーカー公表値)までのCPUクーラーが搭載できる。トップフロー型が主な選択肢になるが、市場には92mm口径ファンで全高130mmのサイドフロー型クーラーも流通している。システムに見合ったモデルをチョイスしよう。
ミニPCケースの場合、CPUクーラーの選択肢確認が重要。搭載できるCPUの種類もおおよそ把握できる | |
搭載テストにはRAIJINTEK「ZELOS」を使用。90mm口径15mm厚冷却ファンを搭載するトップフロー型クーラーで、高さは44mmのロープロファイルデザイン。もちろん問題なく収める事ができている |