エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.543
2017.02.15 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕 / 池西 樹
製品の概要を把握したあとは、冷却テストに向けて「Kraken X62」の組み込み手順を解説しよう。今回の検証では、Intel第7世代CoreプロセッサCore i7-7700Kと、最新のIntel Z270 Expressチップ搭載ATXマザーボードを用意した。つまり搭載テストはLGA1151になる。
ちなみに同じIntelのLGA1366およびLGA115x系は共通、LAG2011とAMD系はそれぞれ若干の作業手順および使用パーツが異なる。いずれも台座部分とポンプ一体型ウォーターブロックを固定するまでの違いなので、図説マニュアルを参照頂ければそれほど戸惑う事は無い。
「Kraken X62」の仕様書には「Ram Height Clearance」という記述がある。実測で直径約80mmのポンプ一体型ウォーターブロック、さらに直径約11mmのウォーターチューブと隣接するメモリスロットは、かなり接近した関係にある。実際に組み込みを行ったところ、最もCPUソケットに近いメモリスロットの”上空”には、ウォーターチューブの付け根部分がせり出す事が分かった。
ウォーターチューブの付け根部分が一段太くなり、CPUソケット寄りのメモリスロットに若干せり出している事が分かる(検証用メモリの高さは実測で約33mm) |
前述の「Ram Height Clearance」の項目には「35mm」とあり、これが搭載可能なメモリ高というわけだ。大型ヒートスプレッダが装着されたメモリを使う場合、マザーボードのメモリソケットレイアウト(装着バンク順など)を事前にチェックする必要がある事を覚えておこう。
なおこれを回避するために、ウォーターチューブの向きを変えて、ポンプ一体型ウォーターブロックを搭載する手もある。ただしヘッド上部のミラー部に浮かび上がるNZXTロゴのイルミネーションは、表示角度(方向)の変更ができない(消灯は可能)。ウォーターチューブはあくまで右側レイアウトで設計されている。