エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.551
2017.03.20 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
HDDの組み込みが完了したら、続いてNAS本体の設定に移る。
まずLANケーブルとACアダプタを接続し、電源ボタンを押して起動。PCのブラウザーを立ち上げ、アドレス(http://find.synology.com)を入力すれば、ネットワーク上にあるSynologyのNASが自動的に検出。ウィザードに従えば、初期設定は完了する。なお今回のテストでは、Western Digital製NAS向けHDD「WD Red」シリーズ「WD60EFRX」(6TB)を2台使用した。
「http://find.synology.com」へアクセスすると数秒でネットワーク上の「DS216j」を検出。初期設定がスタート |
次にブラウザベースの専用OS「Disk Station Manager」(以下「DSM」)のインストールを行う。PC上からWindowsに似た画面で操作を行うことができるほか、個人または法人向けに設計された豊富な専用アプリケーションが利用できる、Synology製NASのキモとなる部分だ。
DSMのインストールをスタート。HDD内のデータが消えるというポップアップが表示されるが、初期設定のためそのまま進行。約15分で完了した | |
再起動に10分と表示されたが、実際は3分ほどで終了 | 管理者アカウントの作成。サーバー名はPCから認識する際のドライブ名、「ユーザー名」はNASへアクセスするときのIDになる |
ここまでで、初期設定は半分ほど。次はNASに外部からアクセスする際に使用する「Quick Connect」の設定を行う。外部からNASへのアクセスと聞くと、初心者にはハードルの高い作業と思われがちだが、「Quick Connect」では、設定したURLにアクセスするだけで外出先から簡単にログインできる。
SynologyアカウントでQuick Connect IDを作成。外部からアクセスする際のURLは「http://QuickConnect.to/“QuickConnect ID”」と入力するだけ。スマホやタブレット、ノートPCなどからログインができるようになる |
DSMにはSynology製NASの使い勝手を向上させる、さまざまなアプリケーションが用意されている。必要に応じてあとからインストールすることもできるが、推奨パッケージを導入しておけば、のちに便利だ。
「Photo Station」「Video Station」「Audio Station」「Cloud Station Server」などは必須のアプリ。初期設定時にインストールしておく | これで初期設定はすべて完了。画面の指示にしたがって進むだけなので、”NAS初心者”でも簡単に導入できる |
なお、初期設定時のRAIDタイプはSynology Hybrid RAID (SHR) という自動RAID管理システムが導入されている。最適な容量と性能を備えたストレージボリュームを構築し、ディスクのスペースを効率よく使用できる、柔軟性の高いストレージソリューションだ。HDDの冗長性も確保されているため、ドライブが故障してもデータを消失させずに保持することができる。RAID 1とほぼ同じながら、ストレージ管理を簡略化した初心者にオススメの設定だ。もちろん、RAIDタイプはカスタム設定で変更も可能。改めてRAID 1にしたいという人は、初期設定完了後に変更すればいい。