エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.553
2017.03.27 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
最後に「Gaming App」の「ゲーミングモード」と「サイレントモード」による挙動の違いを確認していくことにしよう。
「ゲーミングモード」では、アイドル時は800MHz、負荷が掛かると即座に4.50GHzまで動作クロックが向上する | |
「サイレントモード」では、最低値・最高値は「ゲーミングモード」と同じだが、負荷に合わせて細かくクロックが変動する | |
CINEBENCH R15(cb) | |
消費電力(W) |
「ゲーミングモード」では、負荷が掛かると即座に最高クロックの4.50GHzまで上昇するが、「サイレントモード」では、負荷に合わせて細かくクロックが変動する。そのため、高負荷状態が続くベンチマークテストでは、ベンチマークスコア・消費電力とも大きな違いはでなかった。モードの切り替えはWindowsを起動したままシームレスに行うことができるため、比較的ライトな作業で消費電力を抑えたいなら「サイレントモード」を、性能を重視するなら「ゲーミングモード」を選択すればいい。
近頃では、ホワイトを基調にしたマザーボードも増えているが、メモリスロットや拡張スロットまでホワイトで統一した製品はごくわずか。さらに「Steel Armor」とヒートシンクのシルバーや、随所に配置されたホワイトLEDが良いアクセントとなり、そのさまは実に美しい。5050 LEDストリップ用のピンヘッダも用意されているため、イマドキ仕様のきらびやかなゲーミングPCも構築できるが、ベースの色合いを生かした淡いライティング/カラーリングに仕上げるのがオススメだ。
外観ばかりに目が行きがちだが、基本性能も充実。NVIDIA SLIやオーバークロックが不要なら機能面で不満を感じることもないはずだ |
またRAID構築にも対応するデュアル「Turbo M.2」や、低レイテンシなIntel製ギガビットLAN、「Lightning USB 3.1 Gen2」など基本機能も充実。チップセットの制限で、NVIDIA SLIやオーバークロックには非対応となるが、グラフィックスカード単体の性能が飛躍的に向上していること、また安定性を重視する場合、あまり積極的なオーバークロックが行われないことを考慮すれば、一部のエンスーユーザーを除けばいずれも大きなデメリットにはならないだろう。
販売価格も17,000円前後とゲーミングマザーボードとしてはお手頃。コストを抑えつつ、安定性を重視したゲームPCを構築するには理想的な1枚だ。