エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.558
2017.04.14 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
最後に「Easy Tune」のプリセットによる簡易オーバークロックに挑戦。そのパフォーマンスと消費電力をチェックしていくことにしよう。ベンチマークソフトには定番の「CINEBENCH R15」を使用した。
「Easy Tune」では、定格相当の「Default」と「OC」の2種類のプリセットが用意されている | |
「OC」プリセットを選択するとマルチスレッド処理時でも3.80GHzまでクロックが上昇する |
「Default」では、シングルスレッド時が3.60GHz~3.80GHz、マルチスレッド処理時は3.60GHzで頭打ちになるのに対して、「OC」では負荷が掛かると処理に関係なく3.80GHzまでクロックが上昇。OSの起動やベンチマークも問題なく動作し、テスト中に不安定な挙動を示すこともなかった。
CINEBENCH R15(cb) | |
消費電力(W) |
「CINEBENCH R15」のスコアは、シングルコア時は定格でも3.80GHzまで上昇するシーンが多いことからほとんど変化なし。一方、マルチコアではほぼクロック通りとなる約5%スコアが上昇。プリセットはシームレスに切り替えでき、消費電力も約17W増とこのクラスのシステムではそれほど大きくないことから、重量級のアプリケーションを使用する場合には「OC」プリセットを積極的に使っていくといいだろう。
今回はAMD B350チップを採用するゲーミングマザーボード「GA-AB350-Gaming 3」を検証してきた。チップセット制限のため、NVIDIA SLIには非対応となるが、CPUのオーバークロックは可能。さらにNVMe SSDに対応するM.2スロットや、USB3.1 Gen.2ポートなど最新インターフェイスを網羅。SATA3.0(6Gbps)もASMediaチップで2ポートが増設され、拡張性も十分確保されている。
ハイエンドモデルに匹敵する充実した機能を備える「GA-AB350-Gaming 3」。最近登場したRyzen 5シリーズと組み合わせれば、コストを抑えつつ最新環境が手に入る |
さらにGIGABYTEが得意とするLEDイルミネーション「RGB Fusion」や、新ファンコントロール「Smart Fan 5」、S/N比120dBの高品位オーディオ回路など機能も充実。極端なオーバークロックやマルチグラフィックスを構築するような、エンスーユーザー以外なら不満を感じることはないだろう。それでいて価格は税込15,000円前後とリーズナブル。コストをできる限り抑えつつ最新Ryzenの魅力を引き出したいなら、ピッタリの1枚となるハズだ。