エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.562
2017.05.02 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
堅牢な電源回路と、高冷却クーラー、さらに選別チップを組み合わせることで、高クロック動作を可能にした「AORUS 1080Ti Xe」。最後に「AORUS Graphics Engine」の手動オーバークロック機能を使い、さらなるパフォーマンスアップに挑戦してみることにした。
「GPU BOOST CLOCK」は1,790MHzまでなら、ベンチマークが問題なく完走した | |
「GPU-Z 1.20.0」で確認すると、ベンチマーク実行時は最高2,100MHzまでクロックが上昇する | |
Fire Strike“Ultra”のスコア |
今回は「GPU VOLTAGE」を50%、「POWER TARGET」を+150にしてコアクロックを調整したところ「GPU BOOST CLOCK」は1,790MHzまで安定動作が可能。ベンチマーク実行時は最高で2,100MHz、平均でも2,000MHz前後で推移し、「OCモード」と比較すると平均で約100MHzクロックがアップした。これに伴いFire Strike“Ultra”のスコアも約5%向上し、オーバークロックの効果はかなり高い。
消費電力計測(W) |
続いて、消費電力を確認すると約110W増というかなり強烈な数字。リファレンスのTDPが250Wなので、補助電源コネクタが8+6pin(300W)のモデルでは供給能力を確実にオーバーする。
GeForce GTX 1080 Tiで、ピーキーなオーバークロックを狙うなら、補助電源コネクタが8pin×2で、さらに堅牢な電源回路を備えるモデルが必須条件だ。ちなみに今回は安全を期してファンの回転数を100%(約2,900rpm)に設定していたが、GPUの温度は最高でも68℃で頭打ち。「WINDFORCE STACK 3X」の冷却性能はまだ余力を残していたことを付け加えておく。
多くのオーバークロックモデルが揃うオリジナルGeForce GTX 1080 Tiの中でも、特にアグレッシブなチューニングが施されているGIGABYTE「AORUS GeForce GTX 1080 Ti Xtreme Edition 11G」。「OCモード」や「GAMINGモード」では、ブースト機能によりコアクロックは2,000MHzを超え、仮想リファレンスとなる「SILENTモード」を大きく上回るパフォーマンスを発揮。重量級のゲームでも、超高解像度・最高画質で楽しむことができる。
強力なVGAクーラーと100Wを超える消費電力増に耐える堅牢な電源回路を搭載する「AORUS GeForce GTX 1080 Ti Xtreme Edition 11G」。かなりピーキーなチューニングでも安定動作が可能だ |
またリファレンス比2倍の堅牢な電源回路と、強力なVGAクーラー「WINDFORCE STACK 3X」により、オーバークロック耐性も上々。今回は簡易的なチューニングながら、最高2,100MHzの高クロック動作を達成。「OCモード」からさらに5%以上性能を引き上げることに成功した。もちろん、標準駆動であれば静音性も良好。さらにマザーボードとの連携も可能なLEDライティング機能は、PCのドレスアップに力を入れたいユーザーには魅力的な装備と言えるだろう。
ハイエンドモデルゆえのサイズと重量には注意が必要だが、その完成度はオリジナルモデルの中でも随一。「AORUS GeForce GTX 1080 Ti Xtreme Edition 11G」で、ぜひ現行最高峰グラフィックスを体験してみて欲しい。必ずやその性能に満足することだろう。