エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.573
2017.06.07 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕 / 池西 樹
ライバルの多いオールインワン型水冷ユニット。外観の差別化も難しく、既存モデル「KÜHLER H2O」シリーズは、必ずしも大成功を収めた製品とは言えなかった。あまたある製品の中から、選択肢の1番手になるべく市場に投入するのが新シリーズ「Mercury」だ。
ポンプ一体型ウォーターブロックや、冷却ファンには清潔感のあるホワイト色を多く使い、これまでのイメージを刷新。ラインナップはラジエターサイズ違いで120mmサイズの「Mercury 120」、240mmサイズの「Mercury 240」、360mmサイズの「Mercury 360」を用意し、搭載するPCケースの内部事情に合わせてチョイスができる。
Antec「Mercury 120」 市場想定売価税込9,480円 |
Antec「Mercury 360」 市場想定売価税込16,480円 |
そして今回は、最も汎用性が高い240mmサイズの「Mercury 240」を選択。Antecブランドにおいて世代交代を果たした新作を、あれこれいじってみようというワケだ。
Antec「Mercury 240」 市場想定売価税込13,480円(2017年6月10日発売) 製品情報(Antec)(株式会社リンクスインターナショナル) |
詳細を見ていく前に、手元に届いたパッケージをご紹介しよう。パッケージのサイズは実測で幅約320mm、縦約205mm、高さは約155mmといったところ。正面にはLEDイルミネーションがアピールされた製品イメージ、裏面には多言語による製品スペックの詳細が記されていた。
パッケージサイズは、多くの240mmサイズラジエターモデルとほぼ同様。以前のような「黒・黄色」の配色は廃止され、ホワイトとブルーのクールなデザインに変更されている | |
日本語を含む計8言語で表記された、背面のスペック表。店頭で購入する場合、これが最も重要な情報源。よく目を通しておこう |
ここでスペック表を見ながら「Mercury 240」の概要を把握しておこう。多くのオールインワン型水冷ユニットと同様、製品はポンプ一体型ウォーターブロックとラジエターの2つで構成。両者はウォーターチューブで接続されている。
実はエルミタでは2度目の登場。今年2月に掲載したPCケース、Antec「CUBE RAZER」レビューの組み込み用として借り受けていた |
各構成部品については、この後詳しく解説するが、最も重要なポンプの製品寿命は公称50,000時間(温度25℃/相対湿度15~65%RH)。製品保証は5年間とされ、この数字から高品質部材を使用した、高耐久モデルである事がうかがえる。なお対応ソケットはIntel系でLGA775/115x/1366/2011、AMD系でSocket AM2(+)/AM3(+)/AM4/FM2のユニバーサル仕様だ。