エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.579
2017.06.30 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
続いて「PCMark 8」で、システムの総合的な性能を確認していこう。ベンチマークはシングルタスクが中心の「Home」「Work」とマルチタスクが中心の「Creative」の3種類をチョイスした。
PCMark 8 |
シングルタスクが中心の「Home」と「Work」では、前者が約5%、後者が約3%とわずかだがCore i7-7700Kの方が優勢。一方、マルチタスクが中心の「Creative」ではスコアが逆転し、Ryzen 7 1700が約5%上回るスコアを計測した。ここまでの結果を見る限り、マルチスレッドもしくはシングルタスクでも同時に複数の処理を行うマルチタスク時にはRyzen 7 1700の方が有利であることがわかる。
次に「Sandra 2017」による検証を進めていこう。使用するベンチマークは「プロセッサの性能」「マルチメディア処理」「メモリの帯域」「メモリのレイテンシ」の4種類だ。
プロセッサの性能(GFLOPS) | |
マルチメディア処理(Mピクセル/秒) |
CPUコアの性能が比較的素直にでる「プロセッサの性能」では、8コア/16スレッドの強みが発揮され「Dhrystone Aggregated-int Native」「Whestone 浮動小数点/倍精度」ともRyzen 7 1700のほうが約4割高いスコア。一方「マルチメディア処理」では、拡張命令「AVX2」への最適化が進んでいるCore i7-7700Kが逆転。マルチスレッド処理でも、使用する命令によってはコア数の強みが効かないこともある点は覚えておく必要がある。
メモリの帯域(GB/秒) | |
メモリのレイテンシ(ns) |
またメモリのパフォーマンスを測定する「メモリの帯域」では、クロックを2,400MHzに揃えているにも関わらずRyzen 7 1700のほうが約15%高いスコア。メモリコントローラの最適化が進んでいることを伺わせる。ただし「メモリのレイテンシ」については3倍以上遅く、ベンチマークとの相性が出ているようだ。