エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.589
2017.08.07 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
Ryzen 5 1600 実勢価格税込25,000円前後(発売中) 製品情報(AMD) |
今年3月にデビューしたRyzen 7シリーズから遅れること約1ヶ月。最も売れ筋となる普及価格帯に投入されたのが、RyzenのミドルレンジモデルRyzen 5シリーズだ。永らく4コア/4スレッド構成が定番だったこのクラス。しかし、Ryzen 5シリーズでは上位モデルでは6コア/12スレッド、下位モデルでも4コア/8スレッドに対応し、マルチスレッド性能が飛躍的に向上。従来のハイエンドモデルに匹敵するパフォーマンスを発揮できるという。
普及価格帯に投入されたミドルレンジモデルながら、最高6コア/12スレッドに対応。さらに最大19MB(L2+L3)の大容量キャッシュを搭載するのも特徴だ |
そんなRyzen 5シリーズから、今回は6コア/12スレッドに対応する上位モデル「Ryzen 5 1600」を取り上げる。同シリーズ最上位のRyzen 5 1600Xとコア数やスレッド数は変わらないものの、動作クロックをベース3.20GHz、ブースト3.60GHzへと0.4GHzずつ引き下げることで差別化が図られている。
6コア/12スレッドに対応するRyzen 5 1600。Ryzen 5 1600Xより動作クロックが控えめな分、TDPも65Wに抑えられている |
一方で、TDPは65Wへと30Wも低減。さらに静音性・冷却性能に定評のあるリファレンスクーラー「Wraith Spire(LEDなし)」が付属し、別途クーラーを購入する必要がないのも、普及価格帯モデルでは嬉しいところ。もちろん手動オーバークロックは可能なため、あくまでも自己責任ながら、AMD X370/B350チップセットのマザーボードを組み合わせれば、さらにパフォーマンスを引き上げることもできる。
Ryzenシリーズはすべて倍率ロックフリーのため、AMD X370/B350チップセット(SFF向けのX300も)のマザーボードを組み合わせれば、手動オーバークロックが可能だ |
その他のスペックは共通で、キャッシュはL2キャッシュが3MB、L3キャッシュが16MB。PCI-Express3.0レーンは24レーンを内蔵し、メモリコントローラはデュアルチャネル対応のDDR4-2666MHzを実装する。
「RYZEN」ロゴが大きくデザインされたヒートスプレッダを搭載するRyzen 5 1600。ヒートスプレッダ上部には製品名が、下部にはOPNや設計・製造国が刻印されている |
ピン数は1,331pinのSocket AM4プラットフォームに対応。従来よりピンが増えているため、ソケット装着時にピンを折らないよう作業は慎重に進めよう |
CPUクーラーはスプリングネジで4点を固定する「Wraith Spire」クーラーが付属する |
Ryzen 7 1700に付属する「Wraith Spire」クーラーと違い、LEDライティング機能は非搭載 |
ヒートシンクは放熱性に優れるアルミニウム製で、CPU接触部には熱伝導率の高い銅製ベースを備える |