エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.589
2017.08.07 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ここからは前回同様、実際にRyzen 5シリーズを使用しているショップ店員の生の声をお届けしていこう。構成パーツや用途など、これからRyzen 5シリーズで自作をしようと考えているユーザーはぜひ参考にして欲しい。
実は昨年11月にIntelベースでメインPCを組み立てていたので、Ryzenシリーズに関してはあまり気にしていませんでした。しかし今年3月の発売以降とにかく人気がすごい。一時やや落ち着いた印象もありましたが、Intel「Core X」シリーズが高価だったこと、そして消費電力が大きいこともあり、ここに来てまた売れ行きが伸びている感じです。そんなRyzen人気にいてもたってもいられなくなり、一番安価なRyzen 5 1400を購入しました。
母親も使用するセカンドPCということで、できる限りコンパクトに仕上げたい。そこでマザーボードには、Mini-ITXフォームファクタのBIOSTAR「B350GTN」を使用。用途もWebブラウザや音楽・動画の再生がメイン。ゲームはしないのでグラフィックスカードにはローエンドのGeForce GT 1030を、CPUクーラーはリファレンスクーラーをそのまま使用しています。
リファレンスクーラーというと、冷却性能や静音性に不安がある人もいると思いますが、AMD製品はなかなかに優秀です。そうなると気になるのが、同じTDP 65Wながら8コア/16スレッドに対応するRyzen 7 1700。作ったばかりですがメインマシンの組み換えを画策しています。AMDプラットフォームに挑戦したのは今回が初めてですが、トラブルはまったくなし。自作初心者の人にも安心してオススメできます。
BTO派だった私ですが、昨年末に初めて自作に挑戦。その際に使用したのがAMDのAPU A10-7860Kでした。もともとRyzenシリーズが登場するまでのつなぎと考えていたため、4月の解禁に合わせてRyzen 5 1400を即入手。Radeon RX 480を採用するPowerColor「Red Devil Radeon RX 480 8GB GDDR5」を組み合わせてゲームマシンとして活躍中です。
自作は初心者のため、構成するパーツはいずれも定番。マザーボードは発売当初から安定性に定評のあったMSI「B350 TOMAHAWK」で、CPUクーラーはいち早くSocket AM4に対応したThermaltake「Contac Silent 12」。さらにメモリはRyzen専用モデルのG.Skill「F4-2400C16D-16GFX」をチョイスしました。
メインディスプレイで「League of Legends」や「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」をプレイしつつ、セカンドディスプレイで動画を再生するヘビーな使い方をしていますが、A10-7860Kより格段に動作は快適になりました。また高負荷時の温度も70℃以下で収まり、CPUクーラーの音も静か。そして比較的新しいプラットフォームにも関わらず、トラブルなく組みあげることができたのもポイントです。
コンパクトPC好きを自認する私。待望のASRock「Fatal1ty AB350 Gaming-ITX/ac」に合わせて購入したのがRyzen 5 1600です。店頭の価格表を眺めつつ、最後まで候補に上がっていたRyzen 7 1700と随分悩みましたが、最終的には約1万円安いRyzen 5 1600を選択しました。
組み合わせたPCケースは、SilverStone「RAVEN RVZ02」。スリムかつコンパクトという構造上、どうしても排熱が難しいケースですが、高負荷時でも発熱が少ないTDP65WのRyzenシリーズはベストマッチ。その他、NoctuaのロープロファイルトップフローCPUクーラー「NH-L9x65 SE-AM4」や、ミドルレンジのグラフィックスカードGeForce GTX 1060、SSDを組み合わせ、コンパクトかつ静音なゲーミングPCに仕上げました。
Intel製CPUとほぼ同等のIPCを実現しつつ、6コア/12スレッドのマルチスレッドに対応。動作クロックもベースクロックが3.20GHz、ブーストクロックが3.60GHzと高めで、シングルスレッド処理も優秀。それでいて、TDPは65Wに押さえられているわけですから、人気が出るのも当然。販売する側としても安心してオススメできます。