エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.592
2017.08.18 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
両サイドパネルは、前寄りに蝶番を備えたお馴染みのスタイル。背面にロックレバーがあり、これを押し下げることで固定が解除され、自由に開閉ができる。そして25周年モデルとあって、ついに「COSMOS」シリーズにも強化ガラス製サイドパネルが導入された。
スモーク掛かった強化ガラスは、「COSMOS」のボディ形状に合わせ立体的に成形。1枚のフラットな板が多い強化ガラス製サイドパネルだが、外観のフォルムを維持すべく、コストが掛けられている。余談だが強化ガラスとは、板ガラスを過熱した後、急激に風を当てて冷却することで強度を付けたもの。使用されているガラス切断面を見ると、きちんと面取りが行われており、角部はラウンドエッジ加工が施されていた。
透明ではなく、色が付けられた強化ガラスを採用。画像からも前寄りに角度がつけられている事が分かる |
取り外した状態の強化ガラス製左サイドパネル。フチ部分には「L」「R」が刻印されており、左右方向が決められている。なおサイズは実測で幅約570mm、高さ約560mm(いずれも最大部)で、厚さは3mmだった |
メタル製蝶番には上下各2列のスリットを用意。強化ガラス側に備わる4本のピンを引っ掛ける仕組みで、サイドパネルごと簡単に着脱ができるようになっている | 左右同じ高さに装備されたロックレバー。これを押し下げるとロックが解除される |
本体背面に回り、リアパネルのレイアウトを上から順にチェックしていこう。最上段にはグロメット付きのスルーホールが3つ、その下には標準で搭載される120mm口径ファン。その左手はマザーボードのバックパネル用の開口部だ。その下はフルタワーPCケースらしく、拡張スロットが10段積み重なっている。そしてその右手縦列にも拡張スロット1段を用意。最下段の開口部は電源ユニットのマウントスペースになる。
このようにリアパネルのレイアウトから、内部構造はオーソドックスなスタイルである事が分かる。
背面を見る限り、迫力の拡張スロット以外はオーソドックスなスタイルが採用されている |
これだけ大型で、重量級のPCケースだけに、ボトム面を眺める機会はなかなか無いはず。まして構成パーツを組み上げ重量が増した状態では、横倒しにしただけでどこかに負担がかかり、破損する可能性も考えられる。今のうちにチェックしておいた方がよさそうだ。
ボトム部でボディを支えているのは、トップ部のハンドルと同じ素材のアルミニウム製スタンドだ。トップは「持ち上げる強度」、ボトムは「支える強度」が求められ、全重量を引き受ける重要な役割を担っている。これにはかなりの剛性が必要で、シャーシへ確実に固定されていなければならない。当然接合部の強度も求められるため、「COSMOS II 25th Anniversary Edition」のシャーシ設計における最も重要なポイントになっている。
役割が異なるため、トップ部のハンドルとは異なる形状のアルミ製スタンド。移動させるにもひと苦労の全重量を、2本のスタンドだけで支えている。なお設置面にはクッションの役割を果たすラバー(実測15×35mm)が装着済み |
電源ユニット搭載エリアに当たる部分には、通気孔とスライド着脱式防塵フィルター(実測100×160mm)を標準装備 | スタンドの付け根部分から、2本のネジでシャーシに固定されている事が分かる |