エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.602
2017.09.30 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
CORSAIR「CORSAIR ONE PRO」(型番:CS-9000010-NA) 市場想定売価および発売日未定 製品情報(CORSAIR) |
PCケースや電源ユニット、メモリ、ゲーミングデバイスなど多彩なPC関連製品を扱うCORSAIR。2015年の「COMPUTEX TAIPEI」では、ベアボーンという形式ながら、同社初のゲーミングPCとなる「BULLDOG」を発表。ロープロファイル設計の独自水冷システム「H5 SF」や大容量のSFX電源ユニットを開発。横置きタイプのコンパクト筐体にも関わらず、4K解像度にも対応するハイパフォーマンスなPCを構築できることから大いに注目を集めた。
2015年の「COMPUTEX TAIPEI」で披露された「BULLDOG」。Mini-ITXベースの横置きタイプながら、4K解像度に対応するハイパフォーマンスPCを構築できた |
そのCORSAIRがこれまで蓄積したノウハウを結集し、完成させたコンパクトPCが今回の主役「CORSAIR ONE PRO」だ。容量わずか12リットル、Mini-ITXマザーボードとほぼ同等200×176mmのフットプリントながら、カスタム仕様のオールインワン水冷キットを2基内蔵。これによりコンシューマ向け最高峰のCPUとグラフィックスカードの共存を可能にしているワケだ。
CPUとグラフィックスカードそれぞれにオールインワン水冷キットを搭載 |
CPU(画像左)、GPU(画像右)ともラジエターはカスタムサイズのオリジナル品を採用。冷却ファンは非搭載 |
またケース内部は、CPU/電源ユニットを搭載する「CPU CHAMBER」と、グラフィックスカードを搭載する「GPU CHAMBER」に熱源を分離する「デュアルチャンバー構造」を採用。さら両サイドパネルから吸気し、トップファンを使い暖気を排出する効率的なエアフローデザインを組み合わせることで、アイドル時は20dBA(測定距離3フィート/約0.9m)の静音動作を実現した。
両サイドパネルにはトライアングル形状の通気口を備える | 中央のトレイを挟んで熱源を分離する「デュアルチャンバー構造」を採用 |
もちろんCORSAIRらしくデザイン面も申し分ない。筐体素材は航空機グレードの高品質アルミニウムで、表面加工は指紋や汚れがつきにくいマット仕上げ。またフロントパネルには輝度や発光パターンを調整できるブルーのLEDラインを備えた。
続いて本格的な検証に入る前に、スペック表から検証機の概要を把握しておこう。「CORSAIR ONE PRO」には、グラフィックスカードやメモリ、ストレージ構成の違いにより、いくつかのSKUが用意されているが、今回編集部に届けられた先行レビュー用サンプルは、国内投入予定のないNVIDIA GeForce GTX 1080 TiとDDR4 32GBメモリを搭載する最上位モデル。CPUはCore i7-7700K、マザーボードはIntel Z270チップを採用するMini-ITXフォームファクタで、ストレージは480GBのM.2 NVMe SSDと、2TB HDDを標準装備する。
標準的なMini-ITXマザーボードを採用しているため、インターフェイス部のバックパネルは着脱式 |
ネットワークはIntel製ギガビットLANとIntel Wireless 8265ACによるIEEE 802.11ac/a/b/g/n無線LAN+Bluetooth4.2に対応。リアインターフェイスはUSB3.1 Gen.2×2(Type-A/Type-C)、USB3.1 Gen.1×2、USB2.0×2、オーディオ端子×5、光オーディオ端子×1、PS/2×1、DisplayPort×2、HDMI2.0×1。フロントインターフェイスはUSB3.1 Gen.1×1に加え、VRヘッドセット用のHDMI2.0×1が用意されている。
実測335×290×485mmの専用パッケージ。上部には持ち運び用の取っ手を備え、下部にある2つのプラスチックロックを外すとカバーを外すことができる |
その他、電源ユニットはSFXフォームファクタの500W 80PLUS GOLD認証電源で、OSはWindows 10 Home 64bit版をプリインストール。外形寸法は、W176×D200×H380mm、重量は7.4kgだ。