エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.610
2017.11.03 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
最後は、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」のベンチマークを動作させ、実際のゲームプレイ時の挙動に迫ってみよう。設定はDirectX 11モードの「最高品質」を選択、3,840×2,160ドットの4K解像度環境でテストを行った。なお、消費電力は338Wだった。
「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」による各電圧の変化 |
「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」による各電圧の最大/最小/平均値 |
+12Vの最大最小値の差は、またもや0.096V。+3.3Vと+5Vの挙動も「OCCT」や「AIDA64」とまったく同じであり、テスト内容が異なっていても、同じ変動幅で安定した出力を維持できていることが分かった。この安定性こそが電源ユニットとしての本分だ。
さすがはメーカーが技術の粋を集めて送り出した80PLUS TITANIUM認証モデルとあって、メインストリーム向けとはレベルの違う出来栄え。極めて高水準な安定動作を示す「MaxTytan」は、それにプラスして盛りだくさんの充実した機能をいくつも持っている。
高品質コンポーネントを贅沢に使った低発熱・高効率設計を大いに活かす、スマートで技ありな冷却機構は特に見ものだ。負荷と温度の両方に目を配ったセミファンレス機能、特許取得のファン逆回転機能「D.F. Rotation technology」など、ユニークで実用的な機能が揃っている。
ウルトラハイエンドなゲーミングマシンからマイニングマシンまで、あらゆるエンスーなニーズに応えるTITANIUM認証電源ユニット。鉄壁の安定性に加えて、実用的な機能満載の多芸なモデルだ |
さらに、システム全体のセミファンレス化が可能な「COOLERGENIE」といった、嬉しい付加価値もアリ。「Wattage Meter」も実際のマシンで視認できる条件は限られるが、まな板運用のオーバークロッカーなど、よりエンスーな使用環境で存在価値を発揮してくれそうだ。
そのほか、スリーブケーブルの標準採用といった、製品のグレードを一段上に押し上げる要素はいくつもある。やや高めの価格設定に対する説得力も十分。ENERMAX初のTITANIUM認証電源は、最高峰モデルの中でも屈指の完成度だった。
協力:株式会社クーラージャイアント(ENERMAX日本法人)