エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.613
2017.11.18 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
AMD EPYCに対応するSocket SP3マザーボード「MZ31-AR0」。EPYCがメインターゲットに据えるシングルソケットサーバー製品で、フォームファクタはW330×D300mmのE-ATXに準拠。1Uサイズのラックマウントケースにも搭載できるよう、ヒートシンクなどはいずれも小ぶりなものを採用する。またフロントからリアへ抜ける直線的なエアフローを阻害しないよう、メモリやスロット、電源コネクタなどの方向がすべて統一されているのも、コンシューマ向け製品にはない特徴だ。
ラックマウントケースのフロントからリアに抜ける直線的なエアフローを阻害しないよう、メモリやスロット、電源コネクタなどの方向はすべて統一 |
メモリスロットは8チャネル動作のDDR4×16本で、動作クロックは最高2666MHz、容量はRDIMMなら32GBモジュールを、LRDIMMなら64GBモジュールをサポートし、最高1,024GBまで増設可能。拡張スロットはPCI-Express3.0(x16形状)×5、PCI-Express3.0(x8形状)×2で、ハイエンドGPUカード「Radeon Instinct」への対応も謳われており、高い演算処理能力が要求されるディープラーニングサーバーの構築も可能だ。
DDR4×16本のメモリスロットは8チャネル動作に対応。動作クロックは最高2666MHzまでサポートされ、大容量かつ高速なメモリアクセスが可能 |
ストレージはM.2×1とSlimSAS×4を備え、SlimSASポートは変換ケーブルを使えば1ポートあたり4台、計16台のSATA3.0(6Gbps)ドライブに対応。グラフィックス&マネジメントチップは、ASPEED「AST2500」を採用し、ネットワークはSFP+方式の10ギガビットLAN×2とマネジメントギガビットLANを搭載する。
「MZ31-AR0」のブロックダイアグラム図。チップセットは搭載されず、各種インターフェイスやICチップはすべてCPUに直接接続。128レーンのPCI-Express3.0ほぼ全てが使用されている |
なお対応OSは、Windows Server 2016/2012 R2(x64)、Red Hat Enterprise Linux 7.3/6.9、SUSE Enterprise Linux Server 12.2/11.4、Ubuntu 17.04/16.04、XenServer 7.0とされ、コンシューマ向けOSは正式サポートしていない点には注意が必要だ。
サーバー/ワークステーション向けらしいシンプルなデザインのパッケージ |