エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.620
2017.12.09 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
さっそく「DS218+」でNASサーバーを構築したいところだが、まずは最近のSynologyの動きについて触れておこう。
コストを重視しつつ、ほぼギガビットLANの上限となるリード・ライト100MB/sec程度の転送速度を発揮するコスパ優秀な「DS218j」をはじめ、50,000円アンダーでクアッドコアARMプロセッサ、4ベイ搭載の「DiskStation DS418」や、110,000円台で次世代有線LANの10GbEインターフェースを2基標準で備える8ベイNASの「DiskStation DS1817」など、価格を抑えながら、確実にパワーアップが図られている2018年モデルを続々と投入。NAS初導入ユーザーからRAID5以上を想定したハイエンドな個人ユーザー、中小、大企業のシステム担当者まで、NAS導入を考えているユーザーは予算や用途に合わせてチェックしたい。
個人/ホーム向けから企業向けまで、「DSx18」型番の2018年モデルを続々と投入 |
21,000円前後の手ごろな価格となる「DS218j」。暗号化時のパフォーマンスなど、苦手なところはもちろんあるが、個人/ホームでファイル共有を行うなら十分だ | 1.6GHz動作のクアッドコアを搭載する4ベイNAS。実勢売価50,000円前後 |
新モデルの投入だけでなく、NASの使い勝手を向上させる新たなアプリの開発も順調。2017年10月に東京で開催された「Synology 2018 Tokyo」では画像に写っている人や動物、テーマごとにNASが自動で分類する写真管理アプリの「Moments」。ファイル管理やクラウドとのデータ同期など、従来は別々のアプリが必要だったが、1つに統合する「Synology Drive」。仮想化アプリ「Virtual Machine Manage」など、今後登場する最新パッケージが紹介された。
また、日本国内向けにDTCP-IPアプリ定番のデジオンによる「DIXIM by DigiOn」の登場を予告。これによりSynology NASに録画番組を保管することが可能になる。まだ開発中の段階で、公開時期や価格については未定。対応機種は「DS218j」から、順次対応していく予定とのことだ。
写真の内容に応じて自動で仕分けしてくれる「Moments」。ベータ版の提供が近日始まる予定 | イベントでSynologyの本社技術スタッフに聞いたところ、「Moments」はx86系プロセッサに最適化されているとのことだった |
「Synology Drive」は、ファイル管理ツールを1つに統合。Mail/Calenderなどとも連携できるという | DTCP-IPに対応する「DIXIM by DigiOn」。テレビなどで録画した番組をSynology NASに保存可能になる |