エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.631
2018.01.24 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
「Define R6」は最新のミドルタワーPCケースでありながら、意外にも内部はオーソドックスな設計が採用されている。ここからは、一見複雑ながら、その最たる部分であるドライブベイレイアウトをチェックしていこう。
近頃はフロントパネル裏手に大型ラジエターが固定できる空きスペースが設けられていることが多いが、「Define R6」では従来通り3.5インチシャドウベイ用に割り当てた。2.5インチSSDも固定できる専用トレイは、右側面からの出し入れ。マザーボードトレイ面にハンドスクリュー1本で固定され、合計6枚のトレイが装備されている。
なお専用トレイが設置できるネジ穴は計11箇所。ラジエターやグラフィックスカード、冷却ファン増設等、固定位置を変えることで増設パーツとの物理的干渉が回避できるようになっている。
フロントパネル裏手は上下にわたり3.5インチシャドウベイ用として確保。標準で装備される6枚のトレイはフリーレイアウトで固定位置が変更できる |
左サイド側から確認すると、専用トレイ後部を支える穴やスリットがあり、ネジ留めによる補強も可能。輸送時の脱落トラブルを防止する役割も果たしてくれる。なお全体を隠すロゴ入りカバーは2本のハンドスクリューで固定。魅せるPCを意識した仕掛けと言えるだろう |
2.5インチ専用シャドウベイも2台分を装備。マザーボードトレイ背面、CPUクーラーメンテナンスホールの下部にはホワイトに塗装された専用トレイが固定されている。2.5インチSSDの固定は背面からのネジ留め。トレイは1本のハンドスクリューで固定できるようになっている。
ちなみに専用トレイはボトムカバー(シュラウド)上にも”移設”が可能。強化ガラス製サイドパネル仕様の「Define R6」では、SSDの銘柄が露出できるというワケだ。
2.5インチ専用トレイの設置スペースは計2箇所。見栄えだけでなく、ケーブルマネジメントも考慮してポジションを選択しよう |
後ほど詳しく解説するが、「Define R6」はドライブプレートの固定位置を付け替えることで、内部構造が「オープンレイアウト」に変更できる。ただし3.5インチシャドウベイエリアがトレードオフの対象となり、このスタイルを選択すると2.5インチ共用3.5インチトレイは使用できない。そこで用意されたのが、ドライブプレートの背面部だ。ここには縦に2台の3.5インチHDDがマウント可能。おかげで3.5インチHDD搭載数ゼロが回避できる。
広かったシャドウベイエリアが塞がれてしまう「オープンレイアウト」。マザーボードトレイと同一フロアに移動できるドライブプレートには、3.5インチHDDを背負う格好で、最大2台が搭載可能 |
フロントドアを開くと、シャーシ側最上部に5.25インチオープンベイが確認できる。近頃ではミドルタワーPCケースでも省略される例が多いだけに、「Define R6」は貴重な選択肢と言えるかもしれない。やや地味な存在ながら、装備を歓迎する人も多いことだろう。
未使用時の5.25インチオープンベイには、レバーを持ち上げると簡単にリリースできるロック機構が採用されている |