エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.641
2018.03.07 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
テストセッションの最後はベンチマーク実行中の消費電力を確認していこう。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、「3DMark」と「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」ベンチマーク、「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」実行時はそれぞれのベンチマーク実行中で最も高い値を記載した。
アイドル時は53.3Wと非常に低い。そして、グラフィックスカードへの負荷が上がる「3DMark」では239W、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」時では251W、「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」実行時は253Wとそれなりに上昇しているが、いずれも気になるレベルではない。「G-Master Hydro Z370」では電源ユニットにSilverStone「SST-ST75F-GS V2」(80PLUS GOLD/750W)が採用されているが、購入後のストレージ系デバイス追加はもちろん、マルチグラフィックスカード環境へのアップグレードにも十分対応してくれるはずだ。
現時点、BTOに対応するオリジナルPCに、360mmサイズラジエターを搭載するモデルは少ない。自作PC市場を見ても、売れ筋は240mmサイズだ。120mm口径ファンが3基並ぶスタイルは見た目にも格好が良く、なにより冷却能力の高さが魅力。一方で、PCケースを選ぶというマイナス点はいかんともしがたい。
そんな中、サイコムは360mmサイズラジエター搭載PCが少ない点に着目。これを軸に、人気従来モデルのさらに上位となる機種を完成させた。それが「G-Master Hydro Z370 Extreme」というワケだ。
最大のテーマを実現するべく、PCケースには「Define S Window」を選択。冷却には「Celsius S36」が使用され、人気のFractal Designにブランドを統一した。また独自水冷仕様にカスタマイズされたグラフィックスカードに、NVIDIA GeForce GTX 1070 Tiを搭載。本来のターゲットであるゲームユーザーのみならず、実はクリエイティブな作業をもこなす、オールラウンドPCである点も付け加えておきたい。
アクリルサイドパネルから覗く2つのラジエターや、一見複雑に見えて整然とレイアウトされているウォーターチューブ。カスタマイズできるLEDイルミネーションなど、”魅せたい要素”を詰め込んだ、今最もサイコムらしいPCではないだろうか。
協力:株式会社サイコム