エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.645
2018.03.24 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
SuperOから登場した、期待のZ370搭載マザーボード「C7Z370-CG-IW」。限られた面積に機能を満載した、ハイエンド志向のMini-ITXマザーボードだ |
さて、実際に評価サンプルの細部をチェックする前に、「C7Z370-CG-IW」の概要をざっくり確認しておこう。Intel Z370チップを搭載するLGA 1151マザーボードで、Supermicroのコンシューマ向け製品としては珍しいMini-ITXフォームファクタを採用したモデルだ。
もちろん「Server DNA」のコンセプトは健在で、部材は「Dr.MOS」や「Digital PWM」といった高品質コンポーネントで固められている。PCBにはサーバー製品に使われるTg170℃(Tg=ガラス遷移温度)の「TU-662/NP175」素材を用いた「Epoxy glass Resin PCB」を採用、データ転送時のシグナル強度と安定性が高められている。
SuperOはコンシューマ向けながら、サーバー製品と同等のコンポーネントが使われている。PCBもサーバーグレードの特別仕様で、高負荷・高温動作時でもシグナル劣化が少ない |
また、従来のSuperO製品にはない“新機軸”にも注目したい。今やゲーミングモデルではほぼ標準装備となっているRGBイルミネーションだが、以前に行ったインタビューでは「社内テストをクリアできれば検討するが、それほど必要性を感じていない」とつれない反応だった。
それが「C7Z370-CG-IW」では、満を持して実装。ユーザーからのリクエストもあったと思われるが、厳格なEMI対策などの制約を乗り越え、“次のステップ”に移ったということだろう。
RAID対応のデュアルM.2スロットや無線LANモジュールの搭載、さらにRGBイルミネーションも。ゲーミング向けのMini-ITXマザーボードとして、欲しい機能はすべて網羅されている |
また、充実した搭載機能も注目ポイントだ。PCI-Express(x4)接続のM.2スロットを表裏にデュアル実装、RAID構築やIntel Optane Memoryの搭載にも対応する。ネットワークは信頼性に定評があるIntelチップのギガビットLANに加え、802.11ac対応の無線LAN(+Bluetooth 4.2)をサポート。重量級グラフィックスを受け止める、メタルスロット「SuperO Armor Protection」も備えている。
およそハイエンドなMini-ITXマザーボードに求められる要素は、すべて網羅している格好の「C7Z370-CG-IW」。次項からは、エリアや機能別により細部をチェックしていこう。
シンプルで落ち着いた雰囲気のパッケージには、各種機能が分かりやすく記載されている。外形寸法はW325×D80×H310mmと、Mini-ITXモデルとしてはかなり大きい |