エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.647
2018.03.30 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
オーディオ関連では、主にピュアオーディオ系のシステムを扱っている、オリオスペックのSさん。「XPUMP」が接続されているのは、ソニーのリニアPCMレコーダー「PCM-D100」だ |
好きなアーティストのライブ映像や映画鑑賞といった、ライトな使い方とは相性がいいですね。スピーカー・ヘッドホンともに空間の広がりが感じられて、まるでホールにいるような臨場感がうまく再現できていると思いました。もっともコレ自体が音に独自の味つけをしているワケですから、純粋に音楽を聴く、音の質を突き詰める、というニーズには合わないようです。
ただ5.1ch以上のホームシアタースピーカーを揃えるのは手間ですし、スペースを用意するのも大変。1万円前後のスピーカーやヘッドホンと組み合わせて、プラスアルファの臨場感を狙う、という向きにオススメです。手持ちのスピーカーやヘッドホンがそのまま活かせるという手軽さもありますし、試してみる価値は大いにあるでしょう。
よりよいオーディオ環境を手に入れようと思えば、ある程度の知識や機器への理解が必要で、何より出費がかさみそう。やはりオーディオの世界は難しそうだ、そんなイメージをもっている人は少なくないだろう。ところがこの「XPUMP」に関しては、そうした心配は一切無用。なにしろ使い方といえば、繋いで電源を入れてボタンを押すだけ。それだけにも関わらず、音の聞こえ方や感じ方が確実に変わる。ハイレゾ環境のように音の解像感を高めるのではなく、臨場感や没入感といった、楽しさのレベルを引き上げてくれるという印象だ。
手持ちのスピーカー・ヘッドホンはそのままに、いつもの音楽やゲームの音響がリッチに変身。お手軽に没入感が向上する「XPUMP」は、カジュアルユーザーのオーディオ環境を劇的にアップグレードしてくれる |
確かに「XPUMP」が施す“味つけ”は、原音への忠実さや純粋な高音質を求める向きには馴染まないかもしれない。ただし10万円を超えるような高級機材や、相応の音源を組み合わせて楽しむような上級者は、ごく少数のはず。XROUNDが「10,000円以上のスピーカー・ヘッドホンであれば、より良い効果を得られる」としているように、基本的なターゲットはカジュアルにオーディオを楽しむ中堅層だ。手持ちの再生機器をそのまま使いつつ、スティック1本の導入でサラウンド環境にアップグレードできるというコンセプトは、こうしたユーザーのニーズにマッチしている。
また、それを可能にしているXROUND技術の高い汎用性は見事。日常的にヘッドホンでバーチャルサラウンドに親しんでいるという人も、何の変哲もない2chスピーカーが簡単に疑似サラウンド化できてしまうという芸当には、単純に驚かされるハズだ。
導入のハードルは低く、しかも身の回りの音源すべてに使える「XPUMP」。クラウドファンディングの成功そのままに、一般向け市場においてもヒットを飛ばしそうな予感がする。
検証で使用したXROUND「XPUMP」を抽選で3名にプレゼント。キャンペーンへの応募はエルミタージュ秋葉原公式Twitterアカウント「@hermita_akiba」をフォローして、キャンペーンツイートをリツイートすれば完了。開催期間は3月30日(金)から4月12日(木)で、当選者にはダイレクトメッセージでお知らせします。
※本キャンペーンは終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。
協力:株式会社アーキサイト