エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.650
2018.04.12 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
イマドキのミドルタワーPCケースとしては珍しく、電源ユニットはトップマウントを採用。トップパネルを密閉するスタイルと相まって、大胆な設計こそ「101-TUF GAMING」の個性と言えるだろう。
有効スペースは公称最大200mmで、ボトムレイアウトのミドルタワーPCと遜色ない空間が確保されている。なお搭載テストにはIn Winの「CLASSIC」シリーズに属する「C 750W」を用意。120mm口径ファンを内蔵する、奥行き165mmのフルモジュラーモデルで、搭載手順はシャーシ背面からインチネジで固定。ボディは開口部のある右側面からインストールを行う。
200mmの搭載スペースに165mmの「C 750W」を搭載すると、空きスペースは実測で約155mm。誤差の範囲とは言えないほど余裕があった | 電源ユニット搭載部はカバーに覆われている。下部の吸気ファン固定位置は、120mm口径に合わせてカットされていた |
次にCPUクーラーを搭載しながら、有効スペースとCPUクーラーのメンテナンスホールをチェックしよう。「101-TUF GAMING」に搭載できるCPUクーラーは高さ160mmまで。大型クーラーを見慣れた読者には、少々心許ない数値に感じるかもしれない。とは言えこのサイズに収まるサイドフロー型CPUクーラーの選択肢は多く、悩みの種にはならないだろう。
なおテストには、120mm口径ファンを搭載するサイドフロー型CPUクーラー、Cooler Master「Hyper 212X」 をチョイス。全高は158mmで、有効スペースには2mmを残し、範囲内に収められている。
高さ158mmのCooler Master「Hyper 212X」。空冷サイドフロー型CPUクーラーはこのレベルが限界だが、背が低く性能と信頼性が向上したポンプ一体型ウォーターブロックは難なく搭載ができる |
搭載後、CPUクーラーのメンテナンスホールをチェック。開口部は実測で幅約145mm、高さ約140mm(いずれも最大部)。役割を果たすには十分なサイズだろう |
グラフィックスカードには、NVIDIA GeForce GTX 1070 Tiを搭載する、ASUS「ROG-STRIX-GTX1070TI-A8G-GAMING」を用意した。明らかに見た目にも華やかなPCが構築できるPCケースとあって、シュラウドとバックプレート共に「Aura RGB Lighting」を搭載したこのモデルは、収まりが良いに違いない。
なおグラフィックスカードの有効スペースは、最大412mmまで。フロント寄り右側面にラジエターを搭載した場合は、最大305mmに制限される。「ROG-STRIX-GTX1070TI-A8G-GAMING」は奥行き298mmだけに、問題は無いはずだ。
搭載方法は一般的なマウント方法と同様、拡張スロット金具をインチネジで固定。なおフロントパネルから「ROG-STRIX-GTX1070TI-A8G-GAMING」の末端までは、実測で約145mm程度の距離を残した |
重量級グラフィックスカード導入で懸念されるのが、右下がりになるマウント状態。高性能を謳うオリジナルVGAクーラーの多くは、銅とアルミで構成された大型ヒートシンクが搭載されている。拡張スロット部とPCI-Expressスロットの”L字状2辺”だけで固定するには、もはや限界だろう。近頃は各社から対策品が用意されており、ノベルティや市販品が出回るようになった。
「101-TUF GAMING」には、ベースモデル「101」の装備を引き継ぎ、標準で「グラフィックスカードホルダー」が付属。マザーボードトレイ側のスリット部にネジ留めするだけで、効果的に歪みを補正してくれる。ハイエンド志向のグラフィックスカードを導入するなら、これを使わない手はないだろう。
曲げ加工が施されたステイには2つのネジ穴を用意。マザーボードトレイ側のスリットは上下約40mmのストロークで、ステイを適切な位置にネジ留め。グラフィックスカードを下支えしてくれる |