エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.655
2018.05.03 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ASRock X470シリーズから導入された新機能の1つに「Polychrome RGB」がある。これまでの「ASRock RGB LED」の機能に加えて、「WS2812BデジタルLEDストリップ」との組み合わせによるLEDのアドレス指定機能が追加。さらに「Polychrome RGB Sync認証」を取得した周辺機器であれば、すべてのコンポーネントでLEDを同期させることができるようになった。そこで対応が謳われているG.SKILLのRGB LEDメモリ「Trident Z RGB」を使い、最新ライティング機能「Polychrome RGB」を試していこう。
「Polychrome RGB」ユーティリティの設定画面。従来の「ASRock RGB LED」から設定画面が大きく変更され、より直感的な操作ができるようになった |
「ADDRESSABLE RGB LED」では、「WS2812BデジタルLEDストリップ」のカラーを変更可能。一般的な5050 LEDストリップより多彩なライティング設定が可能だ | 「APPLY ALL」を選択するとオンボードLED(各LEDストリップも含む)を一括で制御できる |
「Polychrome RGB Sync認証」のコンポーネントを設定する場合は「Component」タブを選択する |
「Trident Z RGB」では、Static/Breathing/Strobe/ColorCycle/Defaultの5つのスタイルが選択可能 | マザーボード上のLEDを含むすべてのライティングパターンを同期させたい場合は「SYNCHRONIZE」を選択する |
「SYNCHRONIZE」設定→DRAM→マザーボード上LEDの個別設定へと移行したところ。強化ガラスパネルのPCケースを組み合わせれば、美しいライティングイルミネーションを楽しむことができる |
CPUソケット直下に配置された「Ultra M.2」には、M.2 22110まで対応するメタル製のヒートシンクを標準装備。マザーボードとの統一感のあるデザインを採用し、外観にこだわるユーザーも満足のいく出来栄えだ |
これまでASRockでは、発熱の多いNVMe SSDを効率的に冷やすため、多くの製品でメインの「Ultra M.2」スロットをCPUクーラーの風があたるCPUソケットの直下に配置してきた。そしてX470マザーボードでは、さらなる冷却性能の向上にむけて、ASRock製マザーボードでは初めてM.2ヒートシンクの導入を決定したワケだ。デザイン性も兼ね備えた大型のメタル製ヒートシンク、その気になる効果を早速チェックしていこう。なお負荷テストは「CrystalDiskMark 6.0.0」をデータサイズ32G、テスト回数9回に設定し、3回連続で実施。その時の温度推移と転送速度を「HWiNFO64」で計測した。
まずヒートシンクなしの温度を確認すると、トップフロークーラーの風が直接あたるため高負荷時でも最高温度は57℃までしか上がらなかった。テスト2回目にはサーマルスロットリングと思われる症状が発生し、やや転送速度は落ち込むものの、PCI-Expressスロット間にあるモデルに比べると温度はかなり低く抑えられている。さらにヒートシンクを搭載した状態では11℃も温度が下がり、最高温度は46℃で頭打ち。サイドフロータイプのCPUクーラーや、オーバークロックを見据えた水冷システムを導入した場合でも冷却性能が不足することはないだろう。
M.2 SSDにトップフローCPUクーラーの風が吹き付けるように設計された「Ultra M.2」。メタル製のヒートシンクを搭載することでさらに冷却性能を大幅に引き上げることができる |
ヒートシンクなし(アイドル時)のサーモグラフィー結果 | ヒートシンクなし(高負荷時)のサーモグラフィー結果 |
ヒートシンクあり(アイドル時)のサーモグラフィー結果 | ヒートシンクあり(高負荷時)のサーモグラフィー結果 |
続いてサーモグラフィーの結果を確認すると、CPUクーラーの風が吹き付ける好条件もありヒートシンクのない状態でも最高温度は65.6℃。さらにヒートシンクを搭載した状態では、特に温度が高いホットスポットもなく、ヒートシンク全体にSSDの熱が効率よく拡散している様子が見て取れる。