編集部で使ってみた
2018.05.05 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
まずは定番のレンダリングベンチマークテスト「CINEBENCH R15」を使い、純粋なCPUの処理性能を確認していこう。
上位モデルと異なり自動オーバークロック機能「Turbo Boost」非対応のCeleronシリーズ。シングルコア、マルチコアとも動作クロックに変化はなく、スコアはいずれもCeleron G4900Tが約11%上回る。これはクロック差(300MHz分)とほぼ同じで、SkylakeとCoffee LakeではIPC(Instructions Per Clock:クロックあたりの性能)にはほとんど差がないようだ。
続いてPCの総合的なパフォーマンスを計測するPCMark 10のスコアを確認していこう。
比較的処理の重い「Digital Content」に関しては、Celeronシリーズでは性能が不足するためかあまりスコアに違いはでなかった。一方、比較的軽めの「Essentials」や「Productivity」では約10%の差がつきほぼクロック通りの結果。さらにグラフィックス性能が重要な「Game」では約18%と差が広がり、内蔵GPUについてはSkylake世代から確実に改良が加えられている事がわかる。
ここからはさまざまなベンチマークテストが用意されている「Sandra 2017」のスコアを確認していこう。まずはCPU関連のテスト「プロセッサの性能」「マルチメディア処理」の測定を実施した。
まず「プロセッサの性能」を確認するとCeleron G4900Tのほうが整数演算は約20%、浮動小数点演算は約12%高いスコア。動作クロックやメモリクロックの向上による効果は「Sandra 2017」でも確実にある。また「マルチメディア処理」では、いずれのテストでも約12%とこちらもほぼクロック通り。ここまでCPUに関連するテストを中心にチェックしてきたが、おおむねクロックアップ分の差がついておりとてもわかりやすい結果になった。
Celeron G3900TとCeleron G4900Tの対応メモリを比較すると、動作クロックはDDR4-2133からDDR4-2400に引き上げられているが、実際のメモリ帯域やレイテンシへの影響はどの程度あるのだろうか。早速「Sandra 2017:メモリの帯域」と「Sandra 2017:メモリのレイテンシ」の2種類のベンチマークテストを使い検証していくことにしよう。
メモリの帯域幅は「整数メモリ帯域」「浮動小数点メモリ帯域」ともほぼクロック通り約12%向上。さらにレイテンシについては29.20nsから25.70nsへと約13%も短縮されており、Celeronシリーズでも(対応している範囲で)高クロックメモリを選択するメリットは確実にある。