エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.661
2018.06.03 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Coffee Lake世代になり、よりシビアになった電源周りの対策はバッチリ。ヒートシンクには、上位モデル匹敵の大型サイズを採用した |
コア数が増えたCoffee Lake世代では、従来より電源回路の安定性が重要な要素になっている。オーバークロックとは無縁のH370マザーボードでもそれは同様の課題だが、「Fatal1ty H370 Performance」ではクラス水準を超えた10フェーズ電源回路を実装し、その要求に応えている。
そしてヒートシンクには、効率的にMOSFETを冷やす大型の「XXLアルミニウム合金製ヒートシンク」を採用。さらに飽和電流50Aの「プレミアム50Aパワーチョーク」、12,000時間耐久の「ニチコン製 12K ブラックコンデンサ」など、構成コンポーネントはいずれも独自の品質基準「Super Alloy」に準拠した高品質部材だ。また、マットブラックに彩色された基板は、天敵といえる湿度への高い耐性をもつ「高密度ガラス繊維PCB」が採用されている。
「XXLアルミニウム合金製ヒートシンク」は、独立した2ブロック構成。なお、ヒートシンクにアクセスする際は、LEDが内蔵された背面の「I/O Armor」を取り外す必要があった |
電源回路の良し悪しがシステムの安定性を左右する。そのため電源周りには、高効率なチョークコイルや長寿命のコンデンサなど、いずれも高品質なコンポーネントが採用された |
基板は「高密度ガラス繊維PCB」を採用、高湿による回路ショートなどからマザーボードを保護してくれる |
「Fatal1ty H370 Performance」には、Coffee Lake世代に対応するメインストリーム向けチップの「Intel H370」が搭載されている。上位のIntel Z370からCPUのオーバークロック機能やPCI-Express3.0レーンの分割機能がオミットされているが、基本性能には共通点が多い。オーバークロックやSLI構築を考慮しないカジュアルユーザーにとって、機能制限の多い下位チップよりも広い選択肢が持てるチップセットと言える。
Z370からオーバークロック機能などを省略した、Coffee Lake対応のメインストリーム向けチップセット「Intel H370」 |
チップセットを冷却している幅広のヒートシンクは、2箇所のネジで基板に固定。なお、ヒートシンクの外周にあたる部分には、「Polychrome RGB」対応のLEDが埋め込まれている |