エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.668
2018.07.06 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
おさらいすると、冷却ファンはフロント寄り右側面に1基、リアに1基、ボトム部に2基、いずれも120mm口径ファンが増設できるようになっている。全ての箇所でオプション扱いだが、システムの熱源の様子を見ながら、冷却面のケアを行えばいい。また、ドレスアップ要素としてRGB LEDファンをチョイスすれば、システムにとってより効果的な付加価値になるだろう。
増設作業そのものはネジ留めをするだけなので解説は不要。だが、おおよそ組み上げた後の「増設」となれば、作業スペースの問題から多少手こずるかもしれない。特にフロント寄り右側面はグラフィックスカードの裏手になるため、一度バラす必要がある。リアは比較的アクセスがし易く、ボトム部は独立したアクリル製台座に設置するため、配線のみの気遣いで済むはずだ。
増設用冷却ファンはIn Win「Polaris」がレコメンド。全搭載可能箇所に装着を試みるも、グラフィックスカードの取り外しはもとより、配線の処理等も複雑になり、かなりバラバラの状態になってしまった |
正式なリリースの前からイメージ画像が出回っていたIn Win「A1」。特に熱心なミニPCマニアからは大きな注目を集め、いわゆる前評判の高いPCケースとして認知されたまま販売がスタートした。意図的な部分が多少はあっても、プロモーション効果に頼らず、製品の良し悪しで勝負するIn WinらしいPCケースだ。「現代的かつ革新的」のキャッチコピー通り、洗練されたデザインはもとより、この手の製品を求める層が好む「大き過ぎず、小さ過ぎない」頃合いを知っている。
そしてプロトタイプで見せた木材をキャンセルし、すかさず「ワイヤレス給電ステーション」を導入。外観上、重要となるポイントをすげ替えながら、決してわれわれをガッカリさせない仕掛けにIn Winの勢いを感じる。
実際に「ワイヤレス充電ステーション」を使うと、思った以上に便利。設置面積も広く、安定した状態で充電ができる。PCケースの空きスペースを、最も効率良く利用したのが「A1」というワケだ |
限られた内部容積は「A1」に限らず、この手の製品はユーザーを多少なりとも選ぶ。それでも自作にチャレンジしてみたいと思わせる魅力が十分にあり、苦労して組み上げれば喜びもひとしお。おのずと長く使えるPCになってくれるはずだ。
協力:In Win Development
株式会社アユート