エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.678
2018.08.13 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
まずはコア/スレッド数の差が最も顕著に表れるレンダリング系ベンチマークの「CINEBENCH R15」「V-Ray Benchmark」で、CPU性能を確認していこう。
「CINEBENCH R15」のマルチコアは、軽々と5,000スコア超えを達成した。「Ryzen Threadripper 1950X」の倍には届かないものの、約1.7倍ほど伸びている。ただし、シングルコアを見るとコアあたりの性能は横並び。また「V-Ray Benchmark」では、レンダリングに要する時間が約18秒も短縮され、高いパフォーマンスを発揮している。
続いて「Sandra 2018」の「プロセッサ性能」と「マルチメディア処理」を実行し、32コア/64スレッドの性能を見ていこう。
レンダリング系ベンチマークの結果と同じく、64スレッドによる処理能力の高さが顕著に表れており、「プロセッサ性能」と「マルチメディア処理」は16コア/32スレッドの「Ryzen Threadripper 1950X」から、いずれも88%程度アップ。64スレッドの圧倒的パフォーマンスを見せつけられた。
続いては、ウェブ閲覧やビデオチャット、ドキュメントの作成、表計算、画像や動画の編集など、さまざまな用途のテストを行い、PCの総合パフォーマンスを独自のスコアで表す「PCMark 10」を試してみた。
マルチスレッドが効く「Digital Contents」テストを含め、「Ryzen Threadripper 1950X」が「Ryzen Threadripper 2990WX」を上回るスコアになった。ウェブブラウジングなどのシングルスレッド処理や10コア程度のマルチスレッドで処理できるテストがメインになるため、やむを得ないだろう。