エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.678
2018.08.13 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
2D系ベンチマークの最後は「Sandra 2018」を使って、メインメモリの帯域幅とレイテンシを見ていこう。ここまでのテストとは異なり、「Ryzen Threadripper 1950X」もThreadripper 2のメモリコントローラーの定格クロックとなる2,933MHzに合わせて実行している。また、用意したDDR4メモリのCrucial「Ballistix Tactical Tracer RGB DDR4 3000 8GB×4」(BLT4K8G4D30BET4K)と、G.SKILL「Trident Z RGB(For AMD)」(F4-3200C14Q-32GTZRX)のオーバークロック動作も試し、計測を行った。
レイテンシは「Ryzen Threadripper 2990WX」が若干優勢だが、メモリ帯域幅は2,933MHz、3,000MHz、3,200MHzのいずれも「Ryzen Threadripper 2990WX」が下回る。誤差と言うには差が大きいので、BIOSの熟成も含め、もう少し時間を掛けてテストしてみる必要がありそうだ。
ここからは3Dベンチマークを使ってゲーミングパフォーマンスを見ていこう。多くのゲームがマルチスレッド対応とは言え、10コア以上のマルチスレッド処理は必要としていない。ここでは「Ryzen Threadripper 2990WX」のコア数を1/4に制限して動作させる「ゲームモード」も追加計測していこう。
「Fire Strike Extreme」の各スコアは、CPU処理となる「Physics Score」以外は横並びだ。ただ、肝心のPhysicsスコアは、「Ryzen Threadripper 1950X」が25,096スコアとダントツで、「Ryzen Threadripper 2990WX」は17,000スコア台だった。「Fire Strike Extreme」では、32スレッド以上が有効に活用されておらず、動作クロック差によるスコアの影響が大きいのかも知れない。「Time Spy Extreme」における「Ryzen Threadripper 2990WX」のCPUスコアは、「Ryzen Threadripper 1950X」から約12%向上。劇的ではないが、スレッド数増加の影響は見られた。