Antec「P5」内部構造チェック

外装周りのチェックを終えたところで、Antec「P5」の内部構造に注目しよう。ミニタワーにカテゴライズされるMicroATX対応ケースだが、奥行きサイズに余裕を持たせる事で、窮屈さを感じさせない内部容積が特徴。ドライブベイレイアウト、冷却構造、電源ユニット搭載スペース等、個別に解説を進めていく。

Antec「P5」の冷却ファンレイアウト

内部構造で重要な冷却機構。ミドルタワーに比べ内部容積が狭いミニタワーPCケースとあって、”高冷却志向”というワケには行かないが、最低限のエアフローはしっかりと確保できている。シンプルかつオーソドックスな冷却ファンレイアウトを見ていこう。

フロント吸気、リア排気の直線的なエアフローを作り出すAntec「P5」の冷却機構

冷却ファンレイアウト：フロントファン

フレッシュな外気を取り入れてくれるフロントファン。密閉された開閉ドアを備えるデザインながら、内側のフロントパネルには防塵フィルタ付き通気孔を装備。さらに下寄り両側面にサイドスリット（Ventilation holes）、フロントパネル下部には開口部を設け、遮音性を保ちつつ外気がスムーズに取り込めるようデザインされている。

なおフロントパネル部には140mm口径ファンx1基、または120mm口径ファンx2基が搭載可能。出荷時には140mm口径ファンが装備されている。

フロントドアを開くと冷却ファン搭載スペースが露わになる。ここには通気孔と一体化された二層構造の防塵フィルタを装備。フロント吸気ファンが余分な塵やホコリの侵入を未然に防ぐ役割を果たしてくれる

二層構造のフィルタは上部のロックを解除するだけで簡単に取り外しが可能。メンテナンス性に優れた装備により、こまめに掃除ができる

標準装備品の140mm口径ファン。インペラ数は7枚で、詳細スペックは不明ながら動作音は十分に静音状態を保つ静かなファンだった

二層構造のフィルタを外したシャーシ面にも通気孔を装備。さらに下寄り両側面にサイドスリット（Ventilation holes）も装備され、開閉ドアの密閉による影響は少ないと思われる