エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.684
2018.09.13 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
MSI「MEG X399 CREATION」市場想定売価税抜62,800円前後(発売中) 製品情報(MSI) |
初代Ryzen Threadripperの登場から約1年。2018年8月13日(月)に遂に解禁されたAMDの新ハイエンドCPU「第2世代Ryzen Threadripper」。特に「WX」シリーズに属する最上位モデルRyzen Threadripper 2990WXは従来の2倍、コンシューマ向けでは史上最高となる32コア/64スレッドという圧倒的なコア数を誇り、約23万円という価格設定にもかかわらず、解禁当日のやや深夜販売では多くのユーザーが購入するなど好調な滑り出しをみせた。
解禁当日のやや深夜販売には、当初の予想を大きく超える人が集まり賑わいを見せた秋葉原 |
そんな「WX」シリーズのために設計されたクリエイター向けプレミアムモデルが、今回の主役であるMSI「MEG X399 CREATION」だ。基板サイズ304×272mm、E-ATXフォームファクタに対応する大型マザーボードで、チップセットはAMD X399、ソケットはコンタクトピン数4,096本のSocket TR4を採用する。
「COMPUTEX TAIPEI 2018」で初披露されたMSI「MEG X399 CREATION」。「WX」シリーズに最適化したという基板設計が特徴だ |
また消費電力が大幅に増加した「WX」シリーズの性能を最大限に引き出すため、電源回路には19フェーズにおよぶデジタル電源回路を実装。さらにヒートパイプで連結した大型ヒートシンクを組み合わせることで、CPU周りのエアフロー確保が難しい、水冷システム搭載時でも十分な冷却性能を確保しているワケだ。
AMD X399マザーボードの中では間違いなく最高峰。19フェーズにおよぶ電源回路を搭載する |
そして、ワークステーションレベルの高い拡張性も見逃せないトピック。グラフィックスカード用拡張スロットはPCI-Express3.0(x16形状)×4で、マルチグラフィックスは3-WayまでのAMD CrossFire X/NVIDIA SLIに対応。ストレージは冷却性能を追求した専用ヒートシンク「M.2 Shield FROZR」を装備した3基の「Turbo M.2」に加え、4基のM.2スロットを備えた専用拡張カード「M.2 XPANDER-AERO」が付属しており、別途変換基板を用意しなくても7枚ものNVMe M.2 SSDを搭載することができる。
4枚のNVMe M.2 SSDを搭載できる拡張カード「M.2 XPANDER-AERO」が付属するのも、他の製品にはない大きな特徴だ |
またIntelチップによるデュアルギガビットLANや、最大転送速度1.73GbpsのワイヤレスLAN、Bluetooth 5のネットワーク機能、S/N比120dBのハイエンドICをはじめ高品質コンポーネントで固められたオーディオ回路「Audio Boost 4」など、ゲーマー向け機能も充実。MSIおなじみのライティング機能「Mystic Light」や、装甲仕様のスロット「Steel Armor」にも対応しており、まさにプレミアムモデルらしい一切妥協のない仕上がりだ。
「M.2 XPANDER-AERO」をはじめ、付属品多数の「MEG X399 CREATION」。パッケージサイズは実測300×350×125mmで、マザーボードではかなり大柄 |
パッケージ裏面には対応機能や簡易スペックが記載されている | マザーボード本体と周辺機器はそれぞれ異なる内箱に収納されていた |