エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.688
2018.10.19 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
編集部に届いた評価サンプルをパッケージから取り出し、外側から各種機能をチェックしていく。最初は強靭な電源回路と、それを支える冷却系をつぶさに見ていこう |
まずは「Z390 AORUS MASTER」自慢の電源周りから外観チェックを始めよう。電源回路には、IR製デジタルPWMコントローラとIR「PowlRstage MOSFET」で構成される、12+2フェーズのデジタル回路を搭載。各フェーズはそれぞれ最低40Aの電力供給に対応するほか、余裕のある8pin×2系統のATX12V電源コネクタを備え、安定性を高めている。
また、電源回路の冷却には、従来から30%以上の放熱性向上を果たしたビッグサイズの「Fin-Cutヒートシンク」を採用。これまた従来比で3倍の放熱面積を確保したという新設計の「Fins-Array」で構成され、ダイレクトタッチで熱を吸い上げる大型ヒートパイプで連結されている。
さらに背面は、放熱性に加え剛性の強化も担う「放熱用バックプレート」を装備。堅牢な電源回路と徹底した冷却へのこだわりにより、Intel Core 9000シリーズの性能を最大限に引き出そうというワケだ。
IR製のPWMコントローラと「PowlRstage MOSFET」を採用する、現行シリーズ最大となる12+2フェーズ構成のデジタル電源回路を搭載 |
ダイレクトタッチの大口径ヒートパイプで連結された、分厚いヒートシンク。放熱性を従来以上に確保しつつ、外観にもこだわって新設計された | ヒートシンクとMOSFETは、1.5mm厚の「高性能熱伝導パッド」で接している。熱伝導率は、従来の2.7倍となる5W/mkだ |
マザーボード背面は、剛性強化の効果もある「放熱用バックプレート」で覆われている |
バックプレートを取り外してみる。熱源であるMOSFETの裏面とは、サーマルパッド越しに接地していた |
先週に搭載モデルが解禁された、最新のメインストリーム向けチップセット「Intel Z390」。CNVi機能の追加やUSB3.1 Gen.2統合がトピックだ |
チップセットは、メインストリーム向けプラットフォームLGA1151に対応する最新チップIntel Z390を搭載する。従来のIntel Z370の上位に位置付けられるチップセットで、新たにIntegrated Intel Wireless-AC(CNVi)に対応。最大1,734Mbps転送の802.11ac Wave2無線LANを標準サポートし、従来以上に高速な無線LAN搭載モデルがATXフォームファクタにも広く拡大した。また、10Gbps転送のUSB3.1 Gen.2がチップセットに統合された点も大きい。
その他の仕様については、CPU倍率変更によるオーバークロック、PCI-Express3.0レーン分割機能によるSLIサポートなど、ほぼIntel Z370を継承している。
ヒートシンクには「RGB Fusion」対応のライティング機能を搭載。独立した設定はもちろん、他のエリアや他の対応デバイスとライティングを同期することもできる |
基板とは4箇所でしっかりネジ止めされているヒートシンク。LEDモジュールは、ヒートシンク裏側に隠れるヘッダに接続されていた |