エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.697
2018.11.16 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ここからは、パッケージから取り出した「C9Z390-CG-IW」の外観からチェックしていく。まずはシステムの安定動作に欠かせない、電源周りを観察してみよう |
限られたスペースにコンポーネントが詰め込まれるMini-ITXマザーボードながら、「C9Z390-CG-IW」は7フェーズ構成の電源回路を搭載。デジタル電源「Digital PWM」や統合型MOSFET「Dr.MOS」、フェライトチョークなど、いずれも高品質なコンポーネントが採用されている。
補助電源コネクタはEPS 8pin×1のため、ガツガツしたオーバークロックには向かないものの、それでもTDP120Wをサポートする余裕のある仕様。さらにコンデンサ(キャパシタ)の数を増やしMOSFET数を抑えるという、“サーバー屋”の経験則に基づく電力効率重視の設計も見どころだ。
長年に渡るサーバー製造の経験から、SuperO製品では特に電力効率を重視。いたずらに電源フェーズ数を増やすことなく、電力効率も考慮した最適な構成で実装されている |
7フェーズ構成のデジタル電源回路を搭載。MOSFETとドライバICを統合した「Dr.MOS」、広温度域に対応するフェライトコアチョークで構成されている |
「Dr.MOS」の冷却用に装着された、薄型のヒートシンク。限られた搭載スペースのためサイズは控えめながら、可能な限り放熱面積を稼げるよう工夫されている |
CPUソケットはLGA1151を採用。Intel Core 9000シリーズ(Coffee Lake-S Refresh)に加え、前世代のCoffee Lake-Sに対応する |
搭載するチップセットは、LGA1151向けの最新チップIntel Z390だ。CPUコア倍率変更によるオーバークロックや、SLIのためのPCI-Express3.0レーン分割機能をサポート。さらに現行世代から最大1.73Gbps転送の802.11ac Wave2無線LANを搭載可能なCNViスロット、USB3.1 Gen.2に対応した。
Intel Core 9000シリーズ向けに登場した、最新チップセットIntel Z390。Mini-ITXモデル故にSLIには縁がないものの、従来より高速なWi-Fi機能やUSB3.1 Gen.2対応などは大きなアップグレードポイントだ |
M.2スロットを回避するため、形状が工夫されたチップセット用ヒートシンク。2箇所で基板上にネジ止めされていた |