エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.699
2018.11.23 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
「NITRO+ RADEON RX 590 8G GDDR5 SPECIAL EDITION」の概要を把握したところで、画像による検証を進めていこう。まずは外観チェックからだ。
外形寸法は公称W135×D260×H43mmとされ、ミドルレンジやアッパーミドルのグラフィックスカードとしては標準的なサイズ。表面はメタリックブルーの樹脂カバーと、95mm径のブルーLEDファンを2基搭載するオリジナルクーラー「Dual-X」でほぼ全面が覆われている。また、裏面はシルバーとブルーのツートンカラーのバックプレートで保護されていた。
メタリックブルーの樹脂製カバーと95mm径デュアルファンで構成される「Dual-X」クーラーを搭載。低負荷時にファンの回転を停止するセミファンレス機能「Intelligent Fan Control 3」にも対応 |
シルバーとブルーのツートンカラーのバックプレート。素材にはアルミニウムを採用し、放熱効果にも期待できる |
カード長は公称260mmで、このクラスのグラフィックスカードとしては標準的 |
カード幅は135mmとやや大きめ。問題になることはあまりないだろうが、購入時にはケースの対応を一応確認しておこう。また、厚さは2.2スロットのため、隣接するスロットは使えなくなる可能性がある |
最も厚いところでは約2スロットを専有する肉厚のヒートシンクを採用 | 補助電源は8pin+6pinの余裕のある構成。固定ラッチは外側にあるためコネクタの着脱も容易だ |
基板側面には、オーバークロック仕様の「NITRO Boost Settings」(標準)と、定格仕様の「Silent Settings」を切り替える、BIOS切り替えスイッチを実装 |
出力インターフェイスはDisplayPort1.4×2、HDMI2.0b×2、DualLink DVI-D×1の5系統。なお、HDMIは、4Kの高解像度液晶やVR HMDに対応する |
大口径の95mmファンには、メンテナンス性に優れた「Quick Connect」を採用 |
「NITRO+ RADEON RX 590 8G GDDR5 SPECIAL EDITION」の特徴のひとつ「Dual-X」クーラー。その洗練されたヒートシンク構造やLEDライティング機能、高い冷却性能など注目のポイントはいろいろあるが、まずはユニークなギミック「Quick Connect」を紹介しよう。
扇風機を想像してもらえると分かりやすいと思うが、VGAクーラーのファンも使い続けるうちに、ブレードにホコリが付着する。放置しておくとエアフローが弱くなり、冷却性能に大きな影響を与えるため、定期的に清掃をする必要がある。その作業の手間を減らすために導入されたのが「Quick Connect」だ。プラスドライバーだけで、クーラーからファンを外すことができ、メンテナンスをより簡単に行える。
ファンはベース部に1本のネジのみで固定されているため、必要な工具はプラスドライバーのみ |
ネジを外したら、あとはファンを手前に起こすと取り外すことができる | デュアルボールベアリングを採用する95mm径ファン「CF1015H12D」。なお国内ではブルーとレッドの交換用ファンが販売中。好みのドレスアップも楽しめる |
クーラーカバー、ファンとも端子部分には、特に固定機構は実装されていない |