エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.718
2019.02.14 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
評価機は、水冷化されたオリジナルのGeForce RTX 2080 Tiを搭載。標準構成ではRTX 2070で、RTX 2080 TiまたはRTX 2080に変更することができる |
グラフィックスカードは、先だってカスタマイズ項目に加えられた水冷仕様のGeForce RTX 2080 Tiだ。Asetek製水冷クーラー「740GN」を組み込んだ、サイコムオリジナルの水冷化が施されている。
もっとも搭載クーラーこそ従来と同じものの、GeForce RTX 2080 Tiの水冷化は、一筋縄ではいかなかったようだ。実はNVIDIAのグラフィックスカードは、長くリテンションの固定穴が共通であり、従来までは同様のノウハウが活用できた。ところがGeForce RTX 2000シリーズになり、そのサイズが大口径化。リテンションを新調する必要に迫られたというワケだ。
その後、メーカー経由ではリテンションの調達に時間がかかることが分かったため、サイコムは独自に発注を決定。自作派にも馴染みのある、あの長尾製作所に製造を依頼することにしたという。
リテンションが合わず、だいぶ水冷化に苦労したというGeForce RTX 2080 Ti。メーカー経由では埒が明かず、長尾製作所の協力で新しいリテンションを用意することに |
特注のリテンションをヘッドに接続、Asetek「740GN」をGeForce RTX 2080 Tiに取り付けることが可能になった |
依頼を受けた長尾製作所は、あっという間にサンプルを用意してきたようで、これでGeForce RTX 2080 Ti水冷化の目処が立った。目の前にある評価機には、こうして完成したAsetek「740GN」(改)とも言うべきクーラーが装着されているというワケだ。
なお、120mmラジエターを冷却するファンには、ENERMAX「UCTB12」をチョイス。高耐久なツイスターベアリングを採用する、超静音仕様の120mmファンだ。
グラフィックスカード用ラジエターを冷却している、ENERMAX製120mmファン「UCTB12」。特許取得のベアリングやブレード、フレーム構造を採用した優秀なファンだ | 重量級カードを搭載しても安心。GeForce RTX 2080 Tiなどハイエンドグラフィックスを組み込む際は、巨体を支えるサポートステイが装着済みで出荷される |